軟部外科
軟部外科の新着情報
軟部外科でよくみる病気
胆嚢の病気
胆嚢の病気には、胆嚢粘液嚢腫、胆泥症、胆管閉塞、胆嚢破裂、胆嚢炎、胆石症などがあり、食餌の偏りによって病気が増えてきています。
副腎皮質機能亢進症と甲状腺機能低下症
犬の副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)と甲状腺機能低下はとても多い病気です。
犬の膵炎、胆嚢炎
膵炎には急性と慢性がありますが、犬の場合はほとんどが急性膵炎です。炎症が軽度の場合は見逃しやすく、初期症状として、元気がない、食欲低下、嘔吐、腹痛があります。前肢を伸ばして胸を床につける祈りの姿勢をする犬もあり、一部では黄疸、呼吸困難も見られます。
子宮蓄膿症
子宮内に細菌が侵入し、感染をおこして膿がたまる疾患です。感染が重度になると膿がお腹の中に漏れ出て腹膜炎を併発したりすることもあり、放っておくと命にかかわります。
そのため、診断してからすぐに緊急手術になることが多いです。
原因
発情後のホルモンバランスの影響により、子宮内の免疫力が低下している時期に細菌が侵入し、感染を起こして子宮内に膿がたまることで発症します。
避妊手術の際に卵巣摘出のみで子宮を摘出しないと将来子宮蓄膿症になると主張する人もいますが、この意見に根拠はありません。ごく一部の例外を除けば、避妊手術の際、適切に卵巣が摘出されれば子宮が残っていても子宮蓄膿症になることはありません。それは子宮蓄膿症がホルモン依存性の疾患だからです。
症状
元気消失、食欲低下、下痢、嘔吐などの症状を呈します。
外陰部から膿が排出されている場合もありますが、排出されずに子宮内でパンパンにたまっている場合もあります。
診断方法
主に身体検査、血液検査、超音波検査で診断します。
身体検査での腹部触診で子宮の腫れや腹痛を確認し、血液検査で炎症反応(白血球数やCRP)の値の上昇を確認し、超音波検査で子宮内の液体貯留や腹水の有無を確認します。
治療
早急な外科手術が望まれます。抗生剤やホルモン剤を用いた内科的な治療もありますが、これらは根本的な解決にならないことが多いため、手術での卵巣および子宮の摘出が第一選択となり、手術の方が動物の回復も良好です。
多くの場合で診断時には脱水して状態が悪くなっているため、静脈点滴や抗生剤の投与で手術への準備を行い、早めに手術を行います。
予後
全身状態が悪化していると合併症として止血機能異常が認められることがあり、そのような場合には輸血などの緊急治療が必要になることがあります。
しかし、そこまでの状態になることは稀であり、多くの場合では、手術で感染原因となっている卵巣および子宮を摘出し、術後24時間ほど問題なく過ごせれば、その後も長期にわたり通常の生活を送ることがきます。
実際の治療症例紹介
飼い主様へのメッセージ
軟部外科の手術の多くは、高齢や腫瘍の切除など動物にリスクのある時に手術をすることが多いです。なんといっても麻酔管理と手術時間が動物の状態を決めます。当院では安全、安心のために、最高位の麻酔システムと沢山の医療機器(腹腔鏡、シーリングシステム、超音波メス等)を導入して、時間の短縮と安全性に取り組んで手術をしております。このことは、出血量を少なくし、手術時間を短縮してリスクの高い動物を安全かつ的確に対応できることに繋がっています。犬猫の避妊、去勢手術であっても同様に行われます。
スペシャルコンテンツ
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