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2024年03月19日

犬猫の乳腺がん:早期発見と適切な治療で希望を

犬猫の健康を守ることは、すべての飼い主にとって最優先事項です。特に、乳腺がんは犬や猫にとって深刻な健康問題となることがありますが、最近の研究により、早期発見と適切な治療方法に新たな光が当てられました。

早期発見とCTによる転移チェック、そして迅速な手術が乳腺がんを持つペットの生存率を大幅に向上させることが示されています。 研究では、人間の乳がん治療からの発想をもとに、犬と猫の乳腺がん治療における1年間の条件付き生存率を探求しています。重要な発見の一つは、早期に発見し、CTスキャンを使用して体内の転移を検出し、それに続く手術を行うことで、ペットの生存期間と生活の質を顕著に改善できる可能性があるということです。

乳腺がんは犬と猫において最も一般的ながんの一つであり、特に未避妊のメスに多く見られます。このがんは進行が早く、転移する傾向があるため、早期の発見が極めて重要です。CTスキャンは、転移の有無を詳細にチェックし、がんの進行度を評価する上で不可欠なツールとなります。これにより、治療計画を正確に立てることができ、手術によってがんを取り除くことが可能です。

この研究から得られた知見は、飼い主と獣医師がより積極的に乳腺がんのスクリーニングと早期診断に取り組むべきであることを示唆しています。定期的な健康診断、特に乳腺組織の検査により、早期発見の確率を高めることができます。また、異常が見つかった場合には、CTスキャンを迅速に実施し、適切な治療法を選択することが重要です。 早期発見と適切な診断手段の使用は、ペットの乳腺がんと闘う鍵です。

当院では、最先端の技術を駆使し、愛するペットの健康を守るために尽力しています。ペットの異常に気づいたら、遠慮なくご相談ください。一緒に、愛する家族の一員の健康と幸せを守りましょう。

このブログ記事は、乳腺がんに対する犬と猫の治療に関する最新の研究成果を紹介し、早期発見、CTによる転移のチェック、そして適切な時期に行う手術がいかに重要であるかを飼い主に理解してもらうことを目的としています。

Chocteau F, Mordelet V, Dagher E, Loussouarn D, Abadie J, Nguyen F. One-year conditional survival of dogs and cats with invasive mammary carcinomas: a concept inspired from human breast cancer. Vet Comp Oncol. 2021;19(1):140-151.