社会貢献できる人を育成したい

事務員が語る藤井院長の考え

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(本文章は、藤井動物病院の事務員が執筆しています)
院長は常々、「自分のことを考えるだけでなく、社会貢献できる人になろう」と当院の獣医師や動物看護師に話をします。今回はその「社会貢献できる人」という言葉の意味を掘り下げてみます。

「社会貢献」と辞書でその意味を調べると「社会生活の向上のために尽力すること」とあります。「社会」とは、「人々の集まり。共同生活。家庭や学校をとりまく世の中。世間」と、様々な意味が出てきます。

これは私的な意見ですが、簡単に言えば、社会貢献とは「(自分のことだけでなく)相手のため、世の人のためにできることは何かと考え、行動すること」だと思います。

例えば院長は、(公共の)トイレを使った時に掃除をします。そして私たちにも必ずそうした方が良いと言います。最初はその意味がよくわかりませんでしたが、私もそう心がけ実施するようになってから、「自分が使ったから終わりではなく、次に使う人、それが自分に関わりのない人(=社会の人)でも気持ち良く使ってもらえるようにすること」が大事なのだとわかってきました。

また、「電球をLEDに変える」ことに意味があるとも言います。これも些細な行動かもしれませんが、その延長線上には、環境への配慮(=社会への配慮)があります。

私も院長の話を聞くまで「社会貢献」=大きな志がないとできないと感じていました。しかしながら、よく考えれば、社会人1年目、2年目の人が何の基本もなく、社会貢献など簡単にできるものではありません。

それでも公共のトイレ掃除や電球を変えることは、私たちにもできます。その行動を通じて、その根底にある気持ち、意識こそが社会貢献につながっていくのだと思います。

もう少し「社会貢献」という言葉を獣医療に近づけて考えてみます。藤井院長は「学会発表も社会貢献の一つ」と言います。学会発表というのは、獣医師でない事務員の私が見ていても大変なことです。日頃の診療と合わせて、臨床を重ね、今まで世に出ていないことを論文にまとめ、学会に発表していくわけですから、時間も知力も必要となります。

それでも、当院が獣医師の先生方に学会発表を推奨するのは、その発表が獣医師をさらには、その先にいる多くの動物を助ける可能性があるからです。

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古くは初代院長の藤井勇が1960〜70年代、犬の死因のトップと言われていたフィラリア症の「後大静脈塞栓症」という病態を突き止め、頸静脈からフィラリアを吊り出す画期的な手術を開発しました。この実績と学会発表がきっかけで、日本だけではなく、世界中に広がり、多くの犬の命を救いました。

また、現院長の藤井康一が開発した、膝蓋骨内方脱臼(しつがいこつないほうだっきゅう)の手術方法がアメリカの学会誌に掲載され、その手術法が海外を中心に広がったことによって多くの犬が再脱臼の恐れがなくなり、歩行できるようになっています。さらに、この手術の発想はブレイクスルーで生まれたものですが、手術自体は比較的難しくありません。

藤井院長は、「誰もができる手術や診療でなくては、学会発表しても広がらない。権威を得るために学会発表をしているのではなく、多くの動物を救うための論文、発表でないと意味がない」と話します。

まさにこれらの考え、行動こそが「社会貢献ができる人」になるということだと思います。そのDNAと行動が藤井動物病院にはあります。当院には社会貢献できる獣医師になる考えと環境が整っています。

私自身、若い頃は、自分のことしか考えられませんでしたが、年齢を重ね、自分のことだけではなく、相手のため、その先の見知らぬ人のために何かできることが本当の幸せではないかと感じるようになりました。

藤井動物病院にはこのような考え方が浸透しています。獣医療に携わる人間としての前に、社会で生きる一員として社会貢献できる人を育成できる場としてあり続けたいと思っています。