研修・学会・論文関係

2016年07月04日

心臓エコーセミナー実習 2016.6.26

2016年6月26日に第2回目の心臓エコーセミナー実習を受講させていただきました。今回のテーマは、「ドップラ法と先天性疾患の診断」です。

ドップラ法とは、簡単にいうと、心臓内の血液の流れに色をつけてみたり、心臓内の血流の早さなどを測定することができる方法です。これにより、血液の流れの方向や、早さを見ることができます。

心臓エコーでは、まず最初に心臓内の弁の動きや心臓の収縮の様子などを中心に観察します。次に、カラードップラを使用して、心臓内に異常な血流がないかどうか、また、異常があった場合にはその重症度を調べることができます。疑う疾患や病態によって、いくつかのドップラの種類を使い分ける必要があるため、ある程度の経験や知識が必要な検査方法です。

また、先天性疾患とは、生まれつきの病気のことです。心臓は先天性疾患も多く、心臓内の壁に穴が開いていたり、本来繋がっていないはずの血管がつながっていたり、一部の血管が極端に細くなっていたりすることで、身体に様々な不具合が生じます。しかし、近年では様々な治療方法が確立されており、そのような先天性疾患をもっていても手術やお薬でのコントロールを行うことで、他の子と変わらない生活が送れるようになる子も多いです。ただし、そのためには初期の段階で、しっかりと診断をつけることが非常に重要です。今回も講義を受けて実習を行い、有意義な時間を過ごすことができました。

次回は日常の診察で最も診る機会が多い、僧帽弁閉鎖不全症の診断について学んできます。

ここからは、余談ですが・・・・
実は私が以前飼っていたダックスが、今回のテーマの先天性心疾患の一つの動脈管開存症の手術を若い頃に受けており、10歳になった今も元気です。