Fujii Times(ブログ)
2018年05月28日
こんにちは。総務スタッフです。本日(平成30年5月28日)、九州北部と四国は梅雨入りが発表されました。5月に発表されるのは5年ぶりで、昨年よりも23日早いそうです。天候、気候の変化による体調不良、くれぐれもお気をつけください。
先日、とあるデータを見ていました。みなさん、すでにご承知の方も多いと思いますが、2017年末に「ペット数、猫が犬を初めて逆転 飼い主の数は犬が多数」という記事が掲載されました。
本調査※(一般社団法人ペットフード協会の調べ)によれば、猫が953万匹、犬が892万匹で、1994年の調査開始以来、初めて猫が犬を上回ったとのことです。
※本調査は、2017年9月27日〜29日にインターネット調査で実施され、20〜79歳の男女個人から有効回収数63,123サンプルを得て集計されています。(詳細はこちらから)
その調査から飼育率や世帯における平均飼育頭数を出し、総務省発表の一般世帯数と掛けて飼育頭数を出しています。
例えば2017年の場合、
世帯数(56,221,568)✕犬の飼育率(12.84%)=犬の飼育世帯(約721.8万世帯)
犬の飼育世帯(7,218万世帯)✕平均飼育頭数(1.24)=892万頭 となります。
同データによれば、猫の飼育数はここ3年微増していますが、猫が極端に増えたのではなく、相対的に犬が減ってきているので、猫の飼育数が猫に逆転したと考えられます。
そのことは、別の調査※(アニコム 家庭どうぶつ白書2017)を見ても明らかです。このデータによれば、2008年が犬(1,310万頭)も猫(1,019万頭)もピークなので、その年度と比較すれば、飼育数は犬も猫も減っていると言えます。
※この調査の数値は一般社団法人ペットフード協会 犬猫飼育率全国調査、総務省統計局統計より抜粋、改変されているものです。
ただ、犬猫の飼育数は減っていますが、動物は長生きするようになり、高齢化に伴い、病気や怪我も増えています。一般社団法人ペットフード業界のデータに戻りますが、本調査によれば、7歳以上の高齢期は2013年(53.9%)→2017年(58.9%)と約6割をめざす勢いです。
また犬の種類も増え、病気や怪我の種類も多様になっている傾向にあります。家庭どうぶつ白書2017※によれば、犬の場合は総じて、皮膚疾患、耳の疾患、消化器疾患が多いですが、種類によってその割合は違います。
※保険請求の割合=保険金支払のあったどうぶつの数/保険に契約している数
例えば、
・ミニチュア・ダックスフンドの場合
皮膚疾患(21.9%)、耳の疾患(13.8%)、消化器疾患(13.8%)、循環器疾患(1.9%)
筋骨格系疾患(10.7%)
・チワワの場合
皮膚疾患(14.9%)、消化器疾患(13.5%)耳の疾患(10.6%)、循環器疾患(10.5%)
眼の疾患(9.2%)
・トイ・プードルの場合
皮膚疾患(20.6%)、耳の疾患(20.1%)、消化器疾患(16.7%)、循環器疾患(3.8%)
眼の疾患(11.2%)
・柴の場合
皮膚疾患(32.6%)、耳の疾患(15.3%)、消化器疾患(12.1%)、循環器疾患(1.1%)
眼の疾患(8.0%)
となります。
・超小型犬であるマルチーズは
耳の疾患(26.6%)、皮膚疾患(24.9%)、消化器疾患(15.3%)、循環器疾患(11.6%)
眼の疾患(14.6%)
と、耳の疾患が一番多い割合となっています。
犬、猫の飼育数が減っても、高齢化、種類の多様化で求められる動物医療は、さらに専門化、高度化すると想像できます。
藤井動物病院は長年、臨床と学会発表で培ったことを礎とし、最新医療技術をもって動物と飼い主の皆様のご期待に添える治療を行って参ります。