Fujii Times(ブログ)
2018年08月06日
総務スタッフです。暑い日が続きます。飼い主様にとっても、わんちゃん、ねこちゃんにとっても、厳しい夏ですね。また今週末からお盆休みに入る企業さんもあり、移動も多くなるかと思います。くれぐれも暑さ対策、忘れずにご注意願います。
さて、今日はとある資料を見ていました。農林水産省・安全局 蓄水産安全管理課がは平成30年1月に発表した「獣医事をめぐる情勢」という資料です。
(ご参照 資料PDF)
獣医師をめざす学生のみなさんは、既にご覧になられていると思いますが、この資料を見て、私が個人的に感じたことを簡単にまとめたいと思います。まず、本資料にある「分野別獣医師の数」をグラフにしてみました。
これは平成28年のデータですが、総数38,985人に対して、犬、猫等のペットの診療に従事する「小動物診療」は15,330人(39%)です。他、家畜や家きん(産業動物)の診療に従事する「産業動物診療」が11%、家畜伝染病の予防やまん延防止などの農林水産分野や、食肉検査などの公衆衛生分野に従事する「公務員」が24%など、獣医師が活動する様々な分野があります。
私がこの資料を見て想像と違っていたいのは、獣医師の約4人に1人が公務員だということです。
これは確かな資料ではありませんが、訊く所によると、公務員の割合は、アメリカ、イギリス、2〜4%程度、フランスは5%以下、比較的多い方のドイツでも10%程度だそうです。日本はこれら欧米諸国と比べても公務員比率が多いことがわかります。
誤解なく伝えたいのは、公務員の割合が多いことが悪いことではありません。それぞれの活動に意味がありますし、それぞれのやりがいがあるはずです。
ただ、小動物診療は、さらに進化を遂げる必要があり、1人でも多くの学生さんに目指してもらいたい気持ちがあります。
わんちゃんの飼育頭数はピークの1,310万頭から、892万頭までピークから400万頭ほど減っています。ねこちゃんの飼育頭数は953万頭とここ数年、増加傾向ですが、それでもピークの1,000万頭には及びません。
ただ、飼育種類の多様化と高齢化(長寿命化)で医療技術はさらに進化していくことでしょう。その担い手としてみなさんの若い脳が必要とされていくはずです。
また、高齢化(長寿命化)とは、それだけ飼い主さんと長く、動物が一緒に生活をする、まさに家族同様となっていくわけですから、生きがいを考える、精神的なケアもますます必要になります。
この小動物診療において、若いみなさんが活躍する場は、ますます増えていくことでしょう。獣医療の進化、高度化、変化の時代にみなさんはいます。ぜひ、一緒に小動物診療の獣医師をめざしていきましょう。