Fujii Times(ブログ)

2018年12月03日

イチゴが犬の歯肉炎治療に活用されている?

総務スタッフです。昨日(12/2)、何気にテレビを観ていると、林先生が驚く 初耳学で「かわいいペット(犬)の寿命を延ばす大発見。イチゴが犬の歯肉炎治療に活用されている」と話がありました。

テレビの中で「(過去の)日経新聞に何か書いてあった」と話をしていたので、その元記事を私も調べてみました。テレビで話をしていた内容からして、恐らくこの記事がその元記事だろうと推測できます。

遺伝子組み換えイチゴで犬用医薬品 ホクサンや産総研 

記事によれば

・遺伝子組み換えのイチゴから製造した医薬品
・犬向けで、塗ると歯肉炎を軽減する効果がある(という)
・免疫機能を持ったタンパク質インターフェロンをつくる遺伝子を犬から抽出
・それを組み込んだイチゴを育て製品化

など、書かれています。

現在、オーラルケアの動物用医薬品としてイチゴから抽出したインターベリーという薬があるようで、これらの話が元になって昨日のテレビ番組での内容だったのだと思います。

また、インターベリーの説明書を見てみると【効能または効果】で「犬:歯肉炎指数が1以下の歯肉炎の軽減」とあります。この言葉を借りれば、軽度な歯肉炎の軽減になる=テレビで言っていた歯肉炎治療に活用ということが正しい解釈かもしれません。

犬の歯肉炎・歯周病については、みなさんも関心が高いかと思います。当ブログでも何度も取り上げてきています。そして検索から、藤井動物病院のホームページへたどり着く方も多い注目度が高いテーマです。

ご存知の方も多いと思いますが、犬の歯周病の初期症状は、発見が難しく気が付いたときには症状が進んでいることが多く、だからこそ日頃のケアが大切です。

1年前の当ブログでも書きましたが米国の動物病院では、麻酔をかけて歯のケアをする飼い主さんが多くいて、そのほとんどが、きれいな状態を保つための歯の処置で、完全な予防の歯科処置です。

日本でもだいぶ予防歯科は増えていますが、まだまだ歯周炎の治療が多いのも事実です。また、無麻酔での歯科処置など獣医師ではない方の施術も目につきます。歯周病は歯を綺麗にするだけでは治療出来ません。歯周病はしっかりとポケットの治療をして見かけの綺麗さだけでなく、健康維持に繋げていきましょう。

また、処置や磨き方も人とは違いますので、定期的に獣医師の指導を受けてください。