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2025年03月18日

犬や猫の関節の痛みを早期に見つける「CIINE」検査

そもそも「変形性関節症(OA)」とは?

変形性関節症(OA)は、関節を守る軟骨がすり減り、関節に負担がかかることで起こる病気です。進行すると関節が変形し、慢性的な痛みを引き起こします。痛みの影響で運動量が減ったり、元気がなくなったりするだけでなく、犬や猫の健康寿命自体が短くなることも報告されています。ところが、はっきりと足を引きずるといった目立った症状が出る前に進行してしまうことが多く、発見が遅れがちなのが問題です。

早期発見が大切な理由

OAは残念ながら「完全に治す」方法がまだ確立されていません。しかし、早めに気づけば、体重管理やサプリメント、痛み止めの投与、生活環境の見直しなどのケアによって進行を遅らせ、ワンちゃん・ネコちゃんが楽に過ごせる時間を増やすことができます。痛みを上手にコントロールすることで、運動量や生活の質(QOL)を維持し、健康寿命をのばせる可能性が高まります。

骨が変形する前にわかる「CIINE」

関節の状態を調べるにはレントゲンが一般的ですが、骨に変形が生じてからでないと確定しにくいというデメリットがあります。そこで注目されているのが、軟骨がすり減ると体内に放出される物質「CIINE(シーツーエヌイー)」です。骨が変形する前でも、このCIINEが増えることでOAの早期発見につながると期待されています。

尿検査で簡単にできるCIINE測定

CIINE検査は尿だけで行えます。通常の健康診断で採尿していただければ、そのサンプルを使って測定が可能です。特別な手間や費用もほとんど増えないため、シニア期に入った子や「最近運動量が落ちたかな?」と感じる子を中心に、気軽に受けていただけます。万が一、OAのリスクが高いとわかったら、痛み止めや食事管理、生活環境の工夫など、早期の対策を立てられるのが大きなメリットです。

健診の一つとして、ご相談ください

ワンちゃん・ネコちゃんの関節の痛みは、気づかれずに進行してしまうケースが少なくありません。CIINE検査を含む定期的な健康チェックで、愛犬・愛猫の長く元気な生活をサポートしましょう。詳しくはスタッフまでお気軽にお問い合わせください。