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2024年12月17日

犬猫のレーザー治療とは?

犬猫のレーザー治療とは?
 痛みを和らげたり、ケガの治りを早めたりするために、動物病院で注目されている「レーザー治療」をご存じですか?レーザー治療は、特別な光を使って、犬猫の体にやさしく働きかける治療方法です。この治療では、赤色から赤外線の光を当てることで、痛みを軽減し、体の自然な治癒力を助けます。

レーザー治療で期待できる効果
レーザー治療は以下のような働きで、犬猫の体を助けます:

  • 痛みを和らげる:気持ちを落ち着かせる物質(エンドルフィン)を増やします。
  • 腫れを引かせる:炎症を抑えることで、腫れや不快感を軽減します。
  • 血流をよくする:血の巡りを良くし、体の回復を早めます。

特に関節炎の痛みや手術後の傷の治癒を助ける効果が期待されています。また、猫は犬に比べて鎮痛剤に弱いことが知られており、使用できる薬の選択肢が限られます。そのため、薬に頼らないレーザー治療は猫にとっても大変有効な選択肢です。

どんな症状に使えるの?
レーザー治療が役立つ主な症状は次の通りです:

  • 関節炎などの慢性的な痛み
  • 手術の傷やケガの治癒
  • 捻挫や筋肉の損傷
  • 舐めすぎてできた皮膚の傷(舐性肉芽腫)

例えば、関節炎で足を引きずっていた犬や、舐性肉芽腫で治癒が進まない猫が、レーザー治療を受けたことで改善した例もあります。

治療はどんな感じ?
治療は、10~20分ほどかかり、犬猫が横になってリラックスした状態で行います。毛を刈る必要もなく、ほとんどの場合、麻酔や鎮静剤も必要ありません。

治療の頻度は、最初は週に数回、その後は1~2週間に1回程度の維持治療に切り替えることが一般的です。

安全性は?
レーザー治療は、適切な方法で行われれば、安全性が高い治療です。ただし、腫瘍や目、妊娠中の子宮などには使用できません。また、出力が強すぎると皮膚を傷める可能性があるため、経験豊富な獣医師が設定を行うことが大切です。

他の治療との併用もおすすめ
レーザー治療は単独で使うこともできますが、関節のサプリメントや、マッサージと組み合わせることで、より効果を感じやすくなることがあります。

まとめ:飼い主さんへのメッセージ
レーザー治療は、薬を使わずに犬猫の痛みや不快感を軽くしてあげられる、優しい治療法です。特に猫のように薬の選択肢が少ない場合、レーザー治療は新しい可能性を広げる方法です。

犬猫がどんな症状で困っているのか、どの治療が合っているのか、ぜひ相談してください。レーザー治療は、大切な家族である犬猫の生活の質を向上させる治療法です。