藤井動物病院

藤井動物病院 公式ブログ

楽しく幸せな毎日をめざして

総務スタッフです。2週間ほど前になりますが、2月2日に開催された動物病院就職セミナーがありました。多くの獣医学生と動物看護師を目指す学生のみなさんに、当院のブースまで足を運んでいただきました。

既に1日見学コース、2日見学コースをお申し込みいただいている学生さんがいらっしゃいます。話を聞いて、興味を持たれた方は是非、申し込んでください。

獣医師 病院見学コース
動物看護師 病院見学コース

当日は、ワンセッション15分という限られた時間で、当院の70年近くの歴史、院長の紹介、当院の考え方など密度の濃い話をいたしました。さらにみなさんは、多くの病院さんの話を聞かれていますので、もう少し整理できるよう当日の話を補足したいと思います。

当院が伝えたかったことは、先日のブログで院長が書いた内容そのものです。

先日の院長ブログ

私が補足できることはありませんが、先日の就職セミナーで院長の話を横で直に聞いていた一人として強く印象に残ったことがあります。それは先のブログにも書かれている院長がペンシルバニア大学の獣医学校へ留学している時の話です。

” 朝は6時から大学に来て、症例の問題点を探して、9時から外来について回り、夕方まで検査などの補助をして、17時過ぎからは担当の動物の問題点の勉強をするために図書館に行き閉館になる深夜24時まで図書館にいる学生がほとんどでした。しかし驚いたのは何よりも楽しそうに勉強をしているのです。もちろん私もとても楽しく勉強をしていたのですが、彼らは人生に幸せを感じながら仕事をしていたと思います。この時に得たものは幸せに生活するということです。こういう仕事ですから、個人が自由気ままに、自分勝手に生活するというのはとても難しいと思いますが、与えられた職務の中で幸せに生活することは可能だと考え始めました。”

この中でも特に、

「楽しそうに勉強している。人生に幸せを感じながら仕事をしている」

このことを最も学生のみなさんに伝えたかったのだと感じます。また、藤井動物病院を働く皆さんにそう感じてもらえる病院にしようと日々過ごしてきたのです。

まず取り組んだのは夜間診療を無くすことです。無くすと言ってもそれでは飼い主さんが困ります。そこで設立されたのが夜間を専門とする動物病院です。2003年横浜を中心とした54病院をまとめて、2004年に開設されたのが、「横浜夜間動物病院」今のDVM’sどうぶつ医療センター横浜です。

院長の藤井は、本病院の設立に奔走し、初代代表取締役として就任しました。(2この夜間専門病院のおかげで、各病院それぞれの夜間診療はなくなり、24時間交代勤務などの激務はなくなりました。

次に当院の制度の充実です。例えば予約制と完全週休2日制もその一環です。予約制をとることで、事前準備を整え、診療に集中することができます。完全週休2日制では獣医師、動物看護師が日頃の疲れを休めることができます。

特に現在は日曜日を休診としています。これも院長が決定しています。当時、日曜日は診療が多く、その状況を見て、責任感の強いスタッフは逆に休みにはできないと反対したほどです。

それでも院長が断行したのは、大切な家族や友だちと一緒に生活をするには、日曜日を休みにしないとできないということです。日曜日を休みにして数年経ちますが、院長が言ってたとおり、大切な人と一緒にいることができる時間は増えているように思います。

もちろん医療施設の充実への投資も積極的に続けています。その充実は動物の負担減、根治に向けた治療を実現はもちろんですが、同時に獣医師、動物看護師の安全、時間短縮にも繋がっています。

昨年末には、休憩室も改装しました。就職セミナーで写真をみた学生さんからは「スターバックスのよう」と声が上がりましたが、働くみなさんに充実した時間を過ごしてもらえるよう環境を整えてきています。

このように働くための環境は充実しつつあります。ここで、ようやく先日の院長のブログや就職セミナーで話をした内容に戻れます。

「楽しそうに勉強している。人生に幸せを感じながら仕事をしている」

この実現は、環境だけの話ではありません。日々、過ごしていくと、感謝と笑顔が幸せにつながっていくことを感じます。

みなさんはどんな人と一緒にいたいですか。いつも笑顔で感謝ができる人と、そうでない人と、どちらがいいでしょうか。

同じ時間を過ごすなら笑顔で感謝がある人と一緒に生活をした方がきっと幸せになると思います。そのためには、自分もそういった人になっていくことが大事です。

そのようになっていくためには、先の院長ブログ冒頭にある「大歓迎する人」の項目、後半にある「人間が幸せになるため」の項目は、とても参考になるのではないでしょうか。

それらは当たり前のように思うかも知れません。でも、それをわかっているのと実践していくことは全く違います。それらの気づきやきっかけとなるように、グループ病院が集まってセミナーを続けています。

FVMC動物病院グループセミナー 

今はできなくても仕方がありません。でも、そういった人になっていきたい、
そう思える仲間が増えて欲しいです。また、今はそうでない方も当病院で働けば必ずそうなれるよう我々も日々精進しています。

「人生に幸せを感じながら仕事をしませんか?」

少しでもそう思った方は、ぜひ当院へ見学にお越しください。
獣医師 病院見学コース
動物看護師 病院見学コース

(2021年4月採用新卒)獣医師・動物看護師の募集

当院は現在すぐに働くことの出来る勤務獣医師(途中採用)の方と2021年4月採用の新卒の獣医師と新卒動物看護師を募集しています。採用にあたり、藤井院長よりメッセージがあります。内容をご覧いただき、応募いただければと思います。

当院では以下の様な方を大歓迎しています。

・身の回りの環境を清潔で綺麗に保つことができる人
・毎日笑顔で挨拶ができる人
・動物に優しく接することが出来る人
・他人に優しくできる人
・他人に対して感謝の気持ちを表せる人
・他人のために色々なことをして助けてあげることに喜びを感じられる人
・自分の利益にならないことでも、世の中のためになるなら進んでやってみようと思う人
・進んで時間を作り趣味やスポーツに取り組む人
・または上記の様な人間になることを目指している方

私が獣医師になったのは1988年(昭和63年)です。バブルも終わりに近づいた昭和の最後の時期です。e-mailやスマホはもちろん携帯電話も普及していない時代でした。バブル期で飼主さんに金銭的な余裕があったためか、動物を飼われている方が増えていった時代でもありました。(現在、横浜市では動物数は減っていますが、動物病院数は増え続けています。)

当時、既に獣医科大学は6年の教育を受けないと獣医師国家試験が受けられない時代でしたが、多くのことを、米国の獣医学から学び、そしてまねをしていた時代だったのかもしれません。そんな中で卒業後、代診時代は休みもなく、夜中の外来も診察するのが一般的でした。当時は人間がどんどん夜更かしをしている時代であったせいか、24時間化をするファミリーレストランやコンビニエンスストアが増えていった時期でもありました。

夜遅くまで人々が外出していると、家に帰って具合の悪い犬猫がいれば、当然、その時間から病院へ行くので、当院も夜中の時間外の外来も数多く診察していました。多い時には午前0時から朝6時までに20本以上の電話を受けたこともありました。夜は電話と緊急診療をして、昼間働いて、当時は当院は休診日もありませんでしたので、数名の獣医師が交代で働いていたのです。そういった生活は大変ではありましたが、個人的には役に立っている様な気がして満足な毎日でした。(現在は、当院は夜間診療なし。水、日曜日が休診)

数年間そうした状況を過ごした後に、米国の大学病院に研修に行くことになりました。最初は技術を学びに行ったつもりでしたが、実際に、日本と違う大きなことを見つけました。それは一個人の獣医師がしっかりとプロフェッショナルとして働き、その責任をしっかりと担っているということです。

日本の獣医師は卒業したての新卒の獣医師では治療の知識も処置の内容も分かりませんし、診断するまでの考え方もその修行病院によって違います。よく問題指向型診療と口では言っている先生が多いですが実際には論理的思考ができていないのが事実です。

当時、私が通っていたペンシルバニア大学の獣医学校では、私のクラスの卒業時の平均年齢が約30歳でしたから、当時の私とほぼ同年代でした。既に家庭を持っていた方も多く、社会的責任感を感じる方が多かったです。彼らは学生であっても既にプロフェッショナルになるための努力は大変なものでした。

朝は6時から大学に来て、症例の問題点を探して、9時から外来について回り、夕方まで検査などの補助をして、17時過ぎからは担当の動物の問題点の勉強をするために図書館に行き閉館になる深夜24時まで図書館にいる学生がほとんどでした。しかし驚いたのは何よりも楽しそうに勉強をしているのです。

もちろん私もとても楽しく勉強をしていたのですが、彼らは人生に幸せを感じながら仕事をしていたと思います。この時に得たものは幸せに生活するということです。こういう仕事ですから、個人が自由気ままに、自分勝手に生活するというのはとても難しいと思いますが、与えられた職務の中で幸せに生活することは可能だと考え始めました。

その後3年間の研修を終えて帰国後、少しずつ日本流の生活に戻り始めます。働く時間、獣医学に費やしている時間はほぼ変わらないのに、なぜか、他人に優しくなれない、そして毎日イライラした生活になってきている自分がいました。

飼主さんとしっかりとコミュニケーションをして、動物にとって最適な治療を選ぶといった最大限のサポートができずに、ただただ、病気を診断する獣医師になってしまっていたのです。

病院だから病気を診断することがおかしいことではありませんが、それでは動物にも、人間にも優しくなれません。そして同時期に初代の院長である父を亡くし、病院も忙しくどうしようもなく、働くしかありませんでした。既に家族はいましたが、ろくに休みも取れず毎日を過ごしていました。
人間が幸せになるためにはいくつかのことが必要だと言われています。

・ボランティア活動をする。
・ランニングをする。
・感謝の記録を付ける。
・他人に親切な行為をする。
・笑う、笑顔でいる。
・瞑想をする。
・楽しい時間を親しい人や友人たちと過ごす。

自身が幸せを感じることに喜びを抱き、さらには他人が幸せになることに努力ができ、さらに、それが喜びとして受け入れられる人になることを目指してもらいたいと思います。

こう書いている私自身もまだまだ修行中ですが、こういった人間を目指すには最初に述べた人間にならないと幸せにはならないと思っています。これらのことを叶えるために、病院自体も日曜日を休診にし、なるべく多くの人とつながりを持てる機会を作ってもらおうと思っています。

私は、職場自体は大きな生命体の様な物で大きくなり続けるだけな組織では無く、人数の少ない時はその人数での最大で最適な動きをして人が増えればそれに伴い、新たな形の生命体(新たな病院)になってゆく。いうなれば新入社員はiPS細胞の様な幹細胞のようなもので将来的に何にでもなれる、そして自分次第でどんな能力も発揮でき、生命体(病院)をより良い方向に動かすことができる存在なのです。

逆に、自分本位のものの考えをしたり、自由な行動をとることは、それまでの生命体を傷つけることにもなってしまいます。いわゆる癌細胞の様なものにもなってしまいますので、是非当院に見学にいたしていただき、生命体をご覧になってください。

例えば、当院に実習に来る学生に、「将来は何になりたいですか?」と聞くと「専門医になりたい」と話す方が増えてきました。いくら知識を蓄えて専門医になっても、自分勝手で、人間性がしっかりとしていない状態では活躍できる獣医師になることはありません。

それどころか一般の診療医よりも飼主さんとの接触をせずに専門医をやっても信頼関係は結べませんので、どんな場所でも活躍することはないでしょう。

こういったことを踏まえたうえで、当院に就職をご希望される方は是非ご応募ください。どうぞよろしくお願いいたします。

求人情報はこちら
https://fujii-vet.com/recruit/

※外科好きの中途採用も同時募集しています。

胆嚢の病気(胆嚢炎、胆嚢粘液嚢腫、胆石症)

今回は、藤井院長に胆嚢の病気について詳しく話を訊きました。本文を読んで気になる症状がある場合、獣医師に相談してください。

中年から高年期の犬を飼っているかたは、動物病院で高脂血症もしくは肝臓や胆嚢が悪いと言われたことがありませんか?一度でも言われたなら、ホルモン検査や超音波検査を受けていただき、「なぜ、そしてどのくらい悪いのか?」その理由や原因をつきとめて、改善できるもの、もしくは治療可能なものなら、早めに治療をすることをお勧めします。

状況が進んでいない場合は、人間の生活習慣病の様な形で食事や運動の生活習慣を改善することで治る場合もありますので、しっかりとした診断が大切です。

診断で重要なのは腹部の超音波検査です。再診の超音波は画像がかなり良くなり、初期の粘液嚢腫をしっかりと診断ができます。今回は胆泥症(たんでいしょう)、胆石症(たんせきしょう)、胆嚢炎(たんのうえん)、胆嚢粘液嚢腫(たんのうねんえきのうしゅ)、について説明をします。

これらは徐々に進むとかそういったものではなく、簡単に言うと胆泥症を放っておくと胆石ができるとか、胆嚢炎を起こす子は胆嚢粘液嚢腫になるということではないです。しかしながら、因果関係がはっきりしないから安心というわけでないので、疑わしいと言われたら、定期検診をしっかりと行って治療をしていくことはとても大切です。

まず胆泥症ですが、これはほぼ無症状のことが多く、病気と判断するよりは胆嚢の動きが悪くなり少し胆汁の循環が悪化している状況ともいえるでしょう。胆汁の循環を良くする薬や、流れをスムーズにするような薬で改善することがあります。内科療法と食事管理などで、消えてしまう子も多いですが、消えずに変わらない子は経過観察が必要です。

胆石症も無症状でレントゲンや腹部超音波で見つかることもあります。しかしながら胆石症は、胆嚢から総胆管という腸につながる太いパイプに引っかかってしまうと重篤な症状を現します。当然のことながら強い痛みと、胆汁が流れないことで起こる黄疸が起こります。

症状としては食欲不振、嘔吐、沈鬱、脱水そして粘膜の黄疸がみられます。こういった症状が出たら、胆石が流れるか?胆嚢破裂しているか?など細かい検査をして、必要に応じて手術をします。多くの症例で、胆嚢破裂をしてから病院で胆石を発見することが多いです。飼主さんがあらかじめ胆石症を知っていれば、それほど慌てずの緊急手術にはならなかったという症例が多いです。

胆嚢炎は文字通りに胆嚢に炎症が起こります。細菌感染などが原因のことも多いですので、急激に症状が出ます。嘔吐、下痢、食欲廃絶、沈鬱さらには黄疸が出るとさらに症状は悪化します。超音波検査では、胆嚢壁の浮腫や炎症がみられます。同時に胆嚢壁が破裂していないかも診る必要があります。胆嚢破裂が無い場合は、内科治療で治療することが多いです。内科治療で効果がみられれば、そのまま継続をして治癒させますが、効果がない時には外科的処置として胆嚢切除も考慮しておかなければいけません。かなり症状が強く出る子は、判断が遅いと救命率が下がることもあります。

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内にムチンを含有する胆汁が蓄積し、その結果として胆汁のうっ滞を引き起こします。現在までのところ犬における胆嚢粘液嚢腫の病因は不明で、体質、遺伝、食生活など含めた複数の原因が関係している可能性が高いと思われます。

今のところ胆嚢の動き、胆汁の流れ、さらには組成の変化が関係していると思われます。この病気は、私がアメリカで研修をしていた1990年初頭では、米国では何度か症例を経験しましたが、当時日本では診たことがありませんでした。その後少しして胆嚢粘液嚢腫が多くなってきたと思います。ドックフードの変化に伴う食生活の変化が原因ではと一時期言われていたこともありました。

粘液嚢腫と診断がつきましたら、外科的に胆嚢を切除することが長生きをさせられます。ある報告では手術した症例の犬の生存中央期間は約5年ですが、内科療法で手術をしないと3年半程度と寿命が大きく変わってきます。そのため粘液嚢腫は年齢が15歳以上の高齢でなければ、手術をする方が長生きできます。

胆嚢の疾患は、しっかりとした診断と適切な処置をしないと、命に係わる病気です。多くの子がこの病気を抱えていますが、「様子を見ましょう。」という獣医師の言葉に楽観的に考えてしまいがちな病です。

それは無症状の子が多いからです。もし獣医師に様子を見ましょうと言われても3ヶ月に1回は超音波検査を受け、悪い方向への変化の場合は適切な処置をしましょう。

現在では麻酔や手術器具の進歩から、破裂などをした緊急の胆嚢切除でなければ、それほどの時間もかからずに、2,3日の入院で退院できる子が多いですから、病態の悪さを早期に発見して、早期に治療をすることが大切です。

年末年始 犬連れのドライブは車酔いに気をつけて

総務スタッフです。会社関係の皆様は、27日で終了。年末年始9連休の所も多いと耳にします。朝のニュースでは既に帰省ラッシュも始まっているようですね。特に車での移動は、渋滞も含め長時間になるため、注意が必要です。

犬も車酔いがあります。以前、「犬のめまい 前庭疾患」という題目でブログに書きました。この内容は今でもアクセス数が多い人気がある記事ですが、犬の耳の鼓膜の奥には「内耳」があり、内耳の中には三半規管と前庭があります。その三半規管や前庭で体の位置情報を感知して脳に情報を送り、バランスを保っています。

長時間の車移動により、過度な揺れや傾きが起こると三半規管や前庭で得た情報と目で見ている情報にずれが起こり、平衡感覚が保てなくなります。その結果、胃や腸などの消化器を制御している自律神経に障害が生じて、嘔吐などにつながることもあるようです。

また犬の目は草食動物のように目が横ではなく、前についています。つまり視野が狭くなるため、車移動での横に流れていく風景に慣れていないことも車酔いにつながります。

車酔いをしないためには、一概に言えませんが、犬用のシートベルトを使って固定した方が良い場合、またきゃりーやドライブボックス、クレートなどに入れ固定した方が良いなど、どちらにしても愛犬の体が安定するようにすることが大切です。

車内の空気も定期的に入れ替えるのも良いですね。また空腹すぎるといけませんし、逆に食事後はしばらくしてから車に乗せるなど、胃が落ち着いた状態を心がけると良いと思います。普段から車酔いがあるワンちゃんには、事前に獣医師と酔い止め薬についての相談をオススメします。

何よりも飼い主のみなさまの安全運転がワンちゃんにも良いはずです。急停車、急発進が無いよう、車間距離にも気をつけておでかけください。

藤井動物病院の日

総務スタッフです。12月12日は藤井動物病院の日でした。
なぜ、藤井動物病院の日なのかは、以前のブログにも書かせていただいています。

(ご参照)12月12日は藤井動物病院の日

今から22年前の1997年12月12日に藤井動物病院の創業者であり
初代院長であった藤井勇が67歳で亡くなりました。

その1年後の1998年、現院長が12月12日を藤井勇記念日としました。

初代院長のことは、本ブログでも何度も書かせていただいていますが、
その業績は、藤井動物病院のみならず、獣医界においても多大なものであると
感じています。

藤井動物病院は1954年創業ですから、本年2019年は開業65年目の年です。

創業時とは環境も獣医療そのものも変化してきていますが、
初代院長が築いてきた獣医師として臨床家としての
DNAは確実に受け継がれてきています。

そして改めて「初心」の大切さを胸に
日々の診療に精進していきたいと思います。

よろしくお願いします。

イラスト「初心」開業30周年記念誌(1984年9月発行)創業者 藤井勇  

イラスト「初心」開業30周年記念誌(1984年9月発行)創業者 藤井勇  

(講演・セミナー)濱宮郷詞さんを迎えて

DSC06450re2019年11月27日(水)に第4回FVMC動物病院グループ社員研修会を開催しました。本研修は今年度よりスタートし、当院グループに集う獣医師、動物看護師、スタッフに向けて、人として生きていく上で大切な道徳や倫理を学ぶ場として、2か月に1回開催されているものです。

第4回目は濱宮郷詞さんをお迎えし「困難を乗り越えて強く生きる」という題目で講演をいただきました。

濱宮さんは中学・高校時代に、棒高跳びやサッカーなどで県優勝するなど活躍。ところが1981年(昭和56年)県大会の練習中、練習のためバーはかかっておらずそのため位置を見失い、地上5メートルから地面へ叩きつけられ、頚椎を損傷し約1ヶ月間は寝たきり、その後、過酷なリハビリを重ね車椅子生活となります。

学校側からは「名誉のための怪我なのだから、卒業させよう」との声もありましたが、濱宮さんは、それを「出席日数が足りないのに卒業できるのはおかしい」と拒否。激しい目まいと吐き気が続く「起立性低血圧」とも闘いながら、厳しいリハビリを続け、復学。家族、クラスメイトなど周囲に支えられ高校を卒業。その後、社会に出るためのリハビリを再開し、「絶対に無理」と周囲から言われ続けた車の免許も取得。1986年(昭和61年)には、企業にも就職。

その後、奥様と出会い、ご結婚、現在は3つ子の父親として家族を支えながら、執筆活動の他、全国各地で精力的に講演活動を続けていらっしゃいます。テレビ番組での再現ドラマでも取り上げられていてご存じの方もいるかと思います。

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濱宮さんは5歳の時、父親を亡くされています。まだ幼かったため、葬儀のときも泣けず、逆に普段、会えない親戚の方と会えることが嬉しかったそうです。それでも火葬場でお棺が火葬炉に入っていくときに、父親がいなくなることを直感的に感じ、泣き叫んだとの話がありました。

母子家庭となり、「寂しさひとりぼっちの孤独」を感じながらも成長し、小学5年生になってサッカーをはじめます。周囲の友だちがジャージを着ていて自分も欲しいと思いました。母子家庭で余裕がなかったもの母親は一円玉や五円玉が入った瓶を持ってきて、「これで買いなさい」と言ってくれたそうです。それでも濱宮少年は我慢をして買わなかった。その話の後に濱宮さんは言います。

一度でいいから「親の後ろ姿を見て欲しい」そして「(大人になったら)子どもたちに胸をはって、後ろ姿を見せられるようになって欲しい」。「一生懸命、生きている姿を見てほしいし、見せて欲しい」。

濱宮さんが中学生の頃に、非行に誘われたのも不良にならず済んだのは、頑張って働いて自分を育ててくれている母親の後ろ姿を見ていたからだと言います。またお子さんからは、「大人は子どもにゴミのポイ捨てはしてはいけないと言うのに。タバコを路上に捨てている人がいる」と言われ、大人の代表として「ごめんな」と謝ったとの話もありました。

大人の姿を子どもたちは見ている。胸をはって後ろ姿を見せる。そういった大人が増えれば、自ずと子どもたちの躾(しつけ)にもなる。この言葉は、まさに濱宮さんの生き方を象徴しているように感じました。

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その後、冒頭に書いた、県大会での話壮絶なリハビリの話がありました。それらの話は、ここに書いても伝わりようがない壮絶な出来事の連続で、経験しない限り想像すら許されないことのように感じます。。昨日までの自分とは全く違う自分になってしまうなんて誰が想像できるでしょうか。

1ヶ月ぶりに入ったお風呂の話は印象に残りました。「肩から上でしか温かさを感じない」。の自分の身体をして「奇妙に感じた」と話がありましたが、それは改めて麻痺している自分の足や身体を再認識する壮絶な場でもあったのだと思います。その状態を受け入れることだけでも並大抵の努力なしにできないと感じました。

講演では自助具も登場しました。動物看護師を会場から呼び、バックから自助具を出してもらい、取り付けは濱宮さんが自ら行いました。片付けも視聴していた獣医師を呼び、水を飲んでもらうお手伝いもさせてもらいました。

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ここで私たちは濱宮さんが会場から人を呼び寄せた意味を理解します。濱宮さんの言葉をお借りすれば「(障がい者が)できない所の手を貸せばいい」ということです。普段、わたしたちは、様々な障がい者と出会います。その障がい者との関わりの中で、どのように振る舞って良いかわからないことが多いのではないでしょうか。

その際に、「何かお手伝いすることはありますか」「どうすれば良いですか」と訊けば良いと言います。そして断られたら「それで良いし落ち込むこと必要はない」と話がありました。濱宮さんの話から、私たちも障がい者のみなさんとの関わりを再考することができたように感じます。

そして「物の見方を変える」ことが大切だと話がありました。握りこぶしを見て、角度が変わると違う見え方をする。濱宮さんの場合、パジャマを着て病院に行けば、単なる患者だけれども、スーツを着てネクタイを締めて話をすれば、講演者となれる。車椅子の生活を始めたあの時から、幾度もそのように、物の見方、考え方を変え、努力してきたからこそ、今日の濱宮さんがいらっしゃるのだと改めて感じました。

それは今から書く内容にもつながる話のように思いました。障がい者には、生まれつき障がいを持った「先天的障がい」と、不慮の事故により人生途中から障がいを持った「後天的障がい」という2つのタイプがあるということです。

どちらも大変であることには変わりませんが、生まれつきか健常者から障がいになるということは大きく違いがあると言います。濱宮さんはのように、健常な状態を知っている後天的障がいは、ある日突然、身体が不自由になるため、心理的にも落差が大きく落ち込むことからスタートせねばなりません。

つまり、先天的な方は「障がいとは、不幸ではなく、不便である」と言えても、後天的な方は「障がいとは、不幸であり、不便である」ということです。途中、濱宮さんが自殺を考えたというのもその現実を受けれなくてはならない辛さからだと感じました。

そういった意味でも「物の見方を変える」ことで生きてきた濱宮さんの生き方に説得力もありますし、だからこそ無理だと言われた復学も卒業も就職も運転免許書の取得も、その後の活躍も出来たのではないかと思いました。

ご結婚する際、奥様のお父様からの「体が不自由なことより、心が貧しいことの方が問題」という話は、心に刺さりました。我々は心が貧しくなっていないか、常に自問自答する必要性があります。濱宮さんの話は多くの問いかけをしてくれました。

駐車場やトイレで見かける障がい者のマークが意味するものは何か。倫理と道徳での事例や考え方など、FVMC動物病院グループの講演目的に合ったお話やディスカッション、質疑応答ができました。くじけそうになった時、今回の話を想い出したいです。

濱宮さん、ありがとうございました。今後のご活躍を心より願っています。

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獣医師経験者(外科医)(開業希望者)の募集

藤井動物病院では、外科医や数年後に独立して開業希望したい獣医師経験者を募集しています。募集要項は求人情報ページの「獣医経験者【外科医】」と獣医師【キャリアを積みたい方】の【経験者】をご参照ください。

求人情報ページ
https://fujii-vet.com/recruit/

外科スクリーンショット 2019-11-30 10.46.43獣医経験者【外科医】の応募フォームはこちら
https://fujii-vet.com/recruit/surgeon_entry.html

スクリーンショット 2019-11-30 14.36.52獣医師経験者【4年目から】の応募フォームはこちら
https://fujii-vet.com/recruit/veterinarian_entry.html

獣医師を経験してさらにステップアップしたい先生方は多いのではないでしょうか。勤務医として外科の技術を高めたい、または3年後には独立開業したい獣医師のみなさんにとって当院はキャリアを積む上で最適な病院だと言えます。

当院は根治のための外科技術を高めてきているのは今までも繰り返し伝えてきていますが、院長は言うまでもなく、各先生方も外科臨床の経験を重ね、学会発表なども積極的に行ってきています。他の病院では経験できない思考、技術を身につけることができ、獣医師経験者にとっても刺激があるはずです。

また、独立開業を希望する獣医師市経験者にとっても、医療の技術アップは言うまでもなく、開業時の立地から動物病院経営に至るまでのノウハウを蓄積することができます。

現在、一緒にセミナーを実施しているFVMC動物病院(藤井動物病院)グループの院長も全て当院で経験を重ね、独立された先生方です。開業に際し、また数年後の動物病院経営について複数の生の声と経験を参考にできます。

獣医師経験者でさらにキャリアアップをしたい方、活躍したい方、ぜひ当院の扉を叩いてみてください。良いご縁になるよう願っています。

犬の副腎皮質機能亢進症と高脂血症

総務スタッフです。

早速、院長に診察が増えている
犬の病気の話を聞いてみました。

犬の副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)と甲状腺機能低下がとても多い病気です。これらは現在8歳以上の犬では検査を勧めています。

中高年期になり、体重増加、肥満、お腹が出てくる、運動を嫌がる、高脂血症などの症状が出ると、飼主の皆さんは通常、年を取ってきた、とか中年だからと勘違いをする方が大半ですが、これらの症状は犬で多いホルモンの疾患の可能性があります。

特に甲状腺機能低下症と副腎皮質機能亢進症は犬でしばしばみられるホルモン疾患です。

犬の甲状腺機能低下症の症状は肥満、体重増加、運動不耐性、動きたがらない、疲れやすい、散歩に行きたがらない、すぐに帰りたがる、高脂血症などの症状が出ます。

犬の副腎皮質機能亢進症では衰弱、肥満、体重増加、多飲多尿、多食、腹部膨満(腹腔内臓器の腫大・腫瘤)、腹部膨満(腹筋虚弱)などの症状がでて、どちらも飼主さんが老化現象と間違えて放置をすることが多いです。

これらの症状があり気になる方がいらしたら、獣医師に相談してみてください。

ウェブサイトのアクセス数が昨年の約2倍

総務スタッフです。当院のウェブサイトならびにブログをいつもご覧になっていただき、ありがとうございます。ウェブサイトでは、毎月の獣医師の勤務情報の更新や、ブログでは当院の考え方、近況をお伝えしています。

調べてみると、ページ別訪問数が昨年同時期の2倍、一昨年の比較で3倍になっていることがわかりました。(2019年4月1日〜2019年10月31日と昨年同時期、一昨年同時期の比較)

日頃はあまり訪問数を気にせず、書いていますが、改めてその数を知ると身が引き締まります。もっと皆様のお役に立てることも書かないととも感じます。

今年、特に注目が集まっているのは、下記の内容です。

1.犬の膵炎(すいえん)、胆嚢炎(たんのうえん)が増えている
2.犬の歯周病・歯石除去
3.犬猫が1日に飲む水の量。多飲の症状には注意が必要
4.犬のめまい前庭疾患
5.愛犬が「僧帽弁閉鎖不全症」と診断されたら読む本

です。2番の歯周病・歯石除去については記事を書いたすぐから訪問数が多く、関心の高いページでしたが、それでも昨年の3.6倍の伸び。1番の犬の膵炎、胆嚢炎の内容は、昨年はアクセスが少なかったですが、今年になってから約40倍の訪問数がありました。3番の多飲の症状は9.2倍。めまい前庭疾患が5倍、僧帽弁閉鎖不全症が14倍と関心の高さが伺えます。

これらのデータでもわかるように、病気のことが気になるかと思います。動物病院のウェブサイトですから、当たり前かと思いますが、獣医師の先生方は毎日の診察、診断、手術などの治療や学会での発表など多忙で直接、このブログを書くことは難しいです。また医療のことですから、総務スタッフが勝手に書くこともできず、先生方の話を聞いてまとめないといけません。世の中には間違った情報もあり、正確に伝えないといけません。

少々時間はかかりますが、先生方とも時間をとり、最近、増えてきた病気や気をつけなければいけないことをまとめ、ここに書いていきたいと思います。

また、これまでどおり獣医師、動物看護師をめざす学生さんにおいても有意義な情報や当院の取り組みをまとめていき、さらに良いウェブサイトとなるよう努めて参りますので、よろしくお願いします。

(改装のご報告)獣医師・動物看護師のための休息所

獣医師・動物看護師の休息場所総務スタッフです。先日のブログで第2手術室の改装のことを書きました。今回は、新たに改装された、獣医師・動物看護師の休息所をご紹介します。上の写真は夜に撮影しました。写真のようにテーブルや照明にこだわり、自然色であたたかなイメージになっています。

獣医師・動物看護師は、1日、集中して診療をします。診察、検査、手術などの外科治療、その他の内科治療など、とても神経をすり減らします。それゆえ、昼食時などの休息中は、少しでも心身を休めるようにと院長自らが考え、設計・施工となりました。

明るい所で書物などに目を通したいときやミーティング時などは、ダウンライトを消灯して蛍光灯に切り替えることもできます。

獣医師・動物看護師の休息場所(蛍光灯)

TPOに合わせて使えるこの空間は獣医師、動物看護師にとって非常に有意義な場所になっていくことでしょう。そのほか、スタッフルームに続く廊下も、スタッフ用のトイレも改装されました。どこに居ても居心地の良い空間になっていると感じます。

スタッフルームの廊下とトイレ

同時に、この気持ちの良い状態を保つことも大事です。日常での整理・整頓、清潔に心がけることは獣医療のみならず、人としての心の在り方にも通じます。

おだやかな心を持って生きること。大げさかもしれませんが、今回のスタッフルームの改装は、そういった人としての心の成長に通じる出来事のように感じます。

藤井動物病院は、獣医師、動物看護師にとって働きやすい環境づくりをこれからも続けていきたいと思います。

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