藤井動物病院

藤井動物病院 公式ブログ

動物看護師のキャリアアップについて

動物看護師総務スタッフです。先日、新卒者向けの就職セミナーに参加しました。今回は動物看護師希望の学生さんとも面談することもできました。

その際に「(動物看護師は)どのようにキャリアアップしていくことができるのか」という質問がありました。

ご存知のように、日本では動物看護師が直接、診療することはできません。獣医師法第17条には、「獣医師でなければ、飼育動物の診療を業務としてはならない」とあります。

ただ、動物看護師は、診療行為はできませんが、獣医師についてその業務をサポートしていくためには、幅広い動物診療の知識と多くの臨床経験が必要となります。

当院はSOAPをはじめとする論理的思考での診療と根治のための外科治療が特長です。その考え方を日頃の診察、検査、手術を通じて理解することが大切です。

また、理解だけではなく、その診療をサポートする上で技術習得が必要となります。まずはそれらのことを徹底的に学び、身につけることが第一ステップです。

次に、どこの病院でも通じる資格を取得することが、動物看護師として真のキャリアアップに通じると考えます。

例えば公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)には多くのセミナーがあり、認定資格もあります。家庭犬のしつけ方講座では、ベーシックコース、インストラクター養成のカリキュラム修了後、認定試験に合格すればその資格が与えられます。

また、海外研修も積極的に行っています。海外の動物医療を知ることで、今までにはない経験ができ、新たな視点が生まれます。海外研修のやりとりは100%英語です。医療用語も全て英語となります。
海外研修

海外研修のためだけではないですが、英語の先生は毎週1回、当院へ来ます。動物医療においても英語力は大事です。動物看護師としてキャリアを積んでいきたい人にはとても良い環境だと感じます。
先日のセミナーで院長が動物看護師希望の学生さんに「単に病院内で主任、部長と役職だけ上がっても仕方ないでしょ。その役職は外に出たら通用しない。それより真の実力をつける、他でも通用する経験や資格を身につけていくことが大事」だと話をしていました。

それは「少しでも長く、動物看護師を続けて欲しい」「(結婚、産休などで)一度、離れたとしても動物看護師として戻ってきてほしい」そういった思いからの発言だと感じました。

当院で真の動物看護師をめざしてみませんか。見学コースの申込や、就職応募フォームがありますので、ご活用ください。

動物看護師希望者の病院見学応募フォーム

動物看護師の募集要項

動物看護師の仕事風景

動物医療の高度化、多様化を背景に、動物看護師もあらゆる場面で重要な役割を担います。飼い主様との対話、診察・検査・手術など獣医師の補佐など当院でも動物看護師が活躍しています。

先日撮影した写真からも動物看護師の仕事のヒトコマが感じられます。当院では、横浜で一緒にはたらく動物看護師を募集しています。興味のある方は、下記からご連絡ください。

動物看護師募集

(写真)動物看護師の仕事風景

動物看護師の仕事風景1

動物看護師の仕事風景2

動物看護師の仕事風景3

動物看護師の仕事風景4

動物看護師の仕事風景5

動物看護師の仕事風景6

動物看護師の仕事風景7

動物看護師の仕事風景8

動物看護師の仕事風景9

動物看護師の仕事風景10

動物看護師の仕事風景11

動物看護師の仕事風景12

動物看護師の仕事風景13

動物看護師の仕事風景14

動物看護師の仕事風景15

動物看護師の仕事風景16

動物看護師の仕事風景17

動物看護師の仕事風景18

動物看護師の仕事風景19

「よくわかりました」と安心してもらえる背景

総務スタッフです。以前、獣医師、動物看護師募集用の撮影をした際に、「先生の説明でよくわかりました」という飼い主さんの声が聞こえてきました。セカンドオピニオンとして当院にお越しになられた飼い主さんでしたが、初診で訪れる方や検査後の説明、術後の経過説明などその時々にそういった声をよく耳にします。

「よくわかりました」と言ってもらえる背景にはいくつかの理由があるように感じます。それは、丁寧な説明や対応の結果かもしれません。一般的な言い方をすれば「飼い主様の立場にたっていること」が評価につながっているのだと思います。

ただ「飼い主様の立場にたっている」とはどういうことでしょうか。例えば、親切にやさしい言葉で説明をすれば、飼い主様の立場に立ったことになるのでしょうか。もちろん接する態度も大事ですがそれだけでは十分ではないはずです。

飼い主様の立場にたち「(先生の説明で)よくわかりました」と言ってもらえるのは理解いただけるよう「どのような思考や判断の課程を経てその結論に至ったのかを、明確に説明をしてきた」からだと思います。

獣医師は事実や主観的・客観的データにもとづき整理し考察し、診断プランや治療方針を決めていきます。そこには常に根拠があり、その結果、当院には「とりあえずの検査」「とりあえずの薬」など無駄な判断がありません。

これらの基になる考え方「論理的思考」と言い、繰り返し伝えてきているSOAPはそのフレームワークの一つですが、論理的思考は1年間毎日その経験をしても2割の人も身につかないと言われています。論理的思考やSOAPのことは学生の皆さんでも知っている言葉ですが、知っているとできるには大きな隔たりがあります。

「『思考は技術』。情報はかんたんに検索すれば手に入るけれど、技術の習得は鍛錬が必要。かんたんには手にできない」。これは、藤井院長からよく耳にする言葉です。まさにその鍛錬を積んだ獣医師の説明だからこそ、飼い主さんに「先生の説明でよくわかりました」と言ってもらえるのだと感じます。

最新医療機器導入の本意

総務スタッフです。機器についてのページを更新しました。(検査機器滅菌器手術用機器治療用機器)。最新の医療機器が増えました。医療機器は日々の診察や治療から、動物や飼い主さんにとって何が必要なのかを院長や獣医師が考え、定期的に刷新しています。

刷新された機器をいくつか抜粋します。

◎エコー診察室用 FUJIFILM FAZONE CBv診察用エコーこれは診察室内の検査用エコーです。当院では詳細な検査は別器ALOKAプロサウンドα7で実施しますので、本器では、腹腔内の簡単なチェックしかしませんが、診察室内の検査と言っても従来よりも機能的には十分な診断が可能で、かなり充実した検査が可能です。鮮鋭度がとても良くなっていて、血流分布をマッピングし視覚的向上が見込める「カラードプラー」や、任意の位置(血管)で血流信号をとらえることができる「パルスドプラー」も可能です。

◎ホルモン測定器 FUJIFILM DRI-CHEM IMMUNO AU10Vホルモン用測定器コルチゾル、サイロキシン(T4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の測定ができます。犬猫に多く認められる、副腎皮質機能異常、甲状腺ホルモン異常を迅速に検査することが可能です。

副腎皮質機能亢進症は老齢の犬に多く認められますが、特に猫では高齢で甲状腺機能亢進症が非常に多いです。これまでは、検査診断は外注検査に提出しなければならなかったため、診断するのに数日かかることもありましたが、現在では院内で検査可能ですので、その日のうちに結果がわかるというメリットがあります。

◎トノペットトノペットトノペットは点眼麻酔なしで眼圧測定が可能な眼科検査機器です。プローブは清潔に個包装されたディスポーザルタイプのため感染症や微生物汚染の心配がありません。※従来のトノペンは点眼麻酔が必要でした。

◎ソノサージ(SonoSurg)ソノサージ
ソノサージは、止血をしながら切開をすることが可能な機械です。バイクランプ同様、糸を用いることなく低侵襲な手術を行うことができます。当院では、主に猫の去勢や避妊、腹腔鏡を使用した手術の際に活躍しています。

その他の機器もありますが、これらは全て動物たちへの安全安心医療のため、目的に応じた検査診断・治療のためでありそれらが飼い主さんのためとつながるものばかりです。

院長は常々「医療機器は、お金さえ出せばどこの病院でも導入できる。大事なのは、その導入する目的と理由だ」と話をします。例えば、数年前、発売すぐに動物病院用3DマイクロX線CTを導入しました。動物病院用3DマイクロX線CTこの機器を導入するまでは、X線CTの検査機器は採用を見合わせていました。理由は、犬猫の小動物診療においてもCT検査機器のほとんどが人間用の大型のもので、寿命が人間より短い動物に対して被曝線量が多く、それによる発がん率の上昇を懸念していたからです。

本器の導入により、小型化、短時間での撮影(最短18秒/回)も可能となり、動物への被曝量もへり、また散乱放射線の低減と被爆も抑えることができるようになり、獣医師や動物看護師への負担も軽減されています。

次回、詳しく書きたいと思いますが、昨年2016年に導入した腹腔鏡手術用ユニットもまさにその一環であり、従来であれば宿泊が必要だった手術でも腹腔鏡であれば、即日に退院できるなど動物負担や飼い主さんの心理的負担も軽減されています。

言うまでもありませんが、大事なのは最新医療機器ではなく、医療の向上、動物負担の軽減につながる安心安全医療であり、その実現の一環として医療機器への設備投資を重ねています。

飼い主の皆様にはその当院の気持ちを少しでもご理解いただければ嬉しい限りです。

獣医師を育てるということ

総務スタッフです。前回のブログでも少し触れましたが、新卒対象の獣医師、動物看護師の募集セミナーでは可能な限り、藤井院長に同席してもらっています。藤井院長は当院での臨床・指導の他、学会、動物協会の理事、海外での活動など多忙なスケジュールで調整が難しいのですが、それでも将来、獣医師や動物看護師をめざす学生さんのためになれればと時間を割いて一緒に参加してもらっています。

院長には時間の許す限り様々な話をしてくれます。中でもSOAPの話は熱が入ります。「思考は技術」「(SOAPは)徹底して学んで欲しい」「(SOAPは)毎日臨床を続けて、最低3年は必要」と獣医師をめざす学生さんに繰り返し話をしてくれます。

ただその時に気になる言葉がでるのです。それは「別にうちの病院に来なくてもいいから・・・」という発言です。当初、私はその言葉が理解できませんでした。なぜなら参加している採用セミナーは藤井動物病院の将来を担う獣医師、動物看護師の採用の場ですから、私としては絶対に当院を選んで欲しいのです。

ただ、最近ようやくその言葉の本意がわかるようになってきました。それは当院のことだけでなく、獣医業界全体を考えての発言だと言うことです。

それは、以前紹介した「動物たちの命の灯を守れ!(著者:細田孝充さん)」を読んでも理解することができます。そこには、夜間動物病院の設立を通じて、その設立に奔走した藤井院長をはじめ、ご賛同された多くの先生方がご自身の動物病院という枠組みを超えて、動物のため、飼い主様のため、そして働く獣医師のため、尽力された姿が描かれています。

また、同著には当時、大学卒業後、当院で研修医として勤務していた葉山俊先生(現:葉山動物病院院長、DVMsどうぶつ医療センター横浜取締役)と藤井院長とのやりとりが書かれていますが、そのエピソードは1つの動物病院としての枠組みを超えた象徴的な話だと思います。またそこで院長が若き日の葉山先生に話す「獣医師はいつも真摯でないといけない」という教えは、3年前の葉山先生のインタビューにも書かれていて、それもやはり獣医師として、人としての話であって、小さな枠組みでの話ではありません。

振り返れば、初代院長の時代も100人以上の門下生が勤務医としてまた独立開業医として活躍されてきました。それは藤井動物病院という枠組みを超え、獣医業界全体を考えた指導の結果です。当院は開業以来、真の獣医師を育てるというDNAが流れているように感じます。

院長が「別にうちの病院に来なくてもいいから・・」という言葉にはこれらの背景があるものです。決して当院に来てほしくないという意味ではありません。逆に真の獣医師をめざすならば、当院がベストであると思っています。

藤井動物病院が考えるチームワーク・チーム医療とは

動物病院手術風景総務スタッフです。藤井動物病院では、獣医師と動物看護師が、また複数の獣医師が協力し、診察や検査、手術をしています。それらを総じて「チーム医療」と言葉にすることもありますが、その言葉自体に違和感を持つこともあります。

先日も新卒採用セミナーで学生さんに当院の特長の1つとして「最短で根治をめざす『最先端の外科治療とチーム医療』を説明したのですが、この時も、うまく伝えきれなかったように思います。

実はその時、私が説明する横に藤井院長がいたのですが「(ここで言うチーム医療とは)獣医師、動物看護師が臨床や経験を重ね個々の実力を高めた上で協力し、根治をめざした医療を実現しているということで決して個々の力の無さを補っているのではない」と補足がありました。

当院は普段から常にコミュニケーションをとりあい、獣医師と看護師、また獣医師同士の連携がとれています。
動物病院打ち合わせ獣医師と動物看護師また、協力しあうことで、手術も短時間で実施でき、動物への負担も最低限におさえられています。藤井動物病院手術ただ、繰り返しになりますが、これらをもって「チーム医療」と言うには言葉が足りない気がしているのです。その点、どうやって伝えたら良いのかと悩んでいたときに、院長がオランダへ行ったときの報告(英文)を目にして、ハッとさせられました。

「・・as a team they are really efficient and very much attuned to each other. All people know exactly what they should do and what they need to do. It is a harmonized team both mentally as physically. Everything goes very smooth and automatically,・・・・」

・チームとして効率的で、お互いに調和している。

・チームの全ての人が「自分たちが何をすべきか。何をする必要があるのか」を正確に理解し、行動している。

・その結果、精神的にも身体的にも調和がとれたチームとなり、全てがスムーズで
 意思疎通がはかれている。

院長がオランダで感じたことが、まさに藤井動物病院のチームワークやチーム医療という言葉の意味する所であり、根幹につながる話だと感じました。次回の学生さん向けのセミナーでは前回より正確に伝えられると思います。

笑顔が垣間見れるとき

総務スタッフです。獣医師や動物看護師も、普段は診察・検査・手術など真剣かつ気が抜けない瞬間の連続です。先生方の緊張もありながら平常心を保ち診察、治療にあたるその姿からは、動物や飼い主さんへの真摯な思いが伝わってきます。

藤井動物病院中林獣医師
そんな先生方にも笑顔が垣間見れるときがあります。そのことが4月の写真撮影で改めて感じ取ることができました。例えば、朝礼。朝礼では、一人ひとりが、近況や最近、印象にあったことなどを順番に話をしていくのですが、その時は、獣医師も看護師も笑顔。とてもいい表情を見せてくれます。

藤井動物病院動物看護師大岡さん
藤井動物病院獣医師

藤井動物病院宇佐美獣医師
この時は、撮影した前日が休みだったこともあって、特に楽しい話が満載でした。朝礼のときは、話す人がぬいぐるみを持ちます。それだけでも可愛らしく感じます。

診察中も笑顔になるときもあります。良く知った飼い主さんが私たちを和ませようとしてくれたときや、訪れる動物たちの緊張をほぐすときなど、どれもやさしい表情です。
藤井動物病院動物看護師小山田さん
藤井動物病院三國獣医師藤井動物病院獣医師と動物看護師
午前中の診療が終わったときも、時折、談笑の場面があります。診断を終え、ホッとした瞬間ですね。
藤井動物病院談笑
ときに垣間見れる笑顔は、良い人材に恵まれ、また良き飼い主さんに恵まれ、その証だと思います。普段の厳しさの中にあるこういった笑顔を大切にしていきたいと感じています。

海外との交流で学び得ること

異国の文化や知識に触れたり、体験したりすることで、今までにはない考え方や新しい価値を生み出すことができます。それはこの小動物医療においても同じことです。

当院では長年、獣医師、動物看護師の海外研修を積極的に行っています。当院獣医師の中林も昨年、ハワイへ2週間の研修に行っており、オープン・フランクな良き雰囲気でありながらも、診察・検査・治療に対する責任を持った行動と飼い主様からの「安心感・信頼感」の大切さを改めて感じとってきています。

(ご参考)
中林獣医師のハワイ研修報告

また、海外研修へ行くばかりでなく、海外で活躍のドクターが当院へ訪れることもあります。オランダの獣医師であり、ユトレヒト大学の教員でもあるDr.Roeland Wessels(St.Anna Advies代表)が来院した時の様子は、Wessels先生のブログにも書かれています。

(ご参考)Dr.Roeland Wesselsブログ
https://blognobivac.wordpress.com/2014/12/08/the-cat-with-ten-lives/

NobivacGlovalVetExchangeProgram

院長の藤井もその後、オランダへ向かい、Wessels先生のもとで、多くのことを学んできています。

Wessels先生の病院藤井康一オランダ研修Wessels先生手術風景

藤井は常日頃から「獣医師のワークライフバランス」「持続可能な動物病院経営」のことを考えています。このオランダでの研修では、まさにその多くの気づきがあり、可能なことはすぐに取り入れ実践しています。その詳細はまた別の機会に話をしたいと思います。

なお、Roeland Wessels先生は、その後、再来日され藤井が座長となり、「顧客満足度を上げるための動物病院コミュニケーション」というテーマで講演もしています。

(参考)講演内容
http://www.irwebcasting.com/20150624/3/49c494fbe3/mov/main/index.html

Dr.Roeland Wessels先生講演藤井院長座長

当院の定期的な海外の動物病院や獣医師、指導者との交流は、単なる見学や旅行の延長線上にあるものではなく、その体験を通じ獣医師としてまた人間として成長の機会を得るものです。今後もより多くの学びがあるよう継続していきます。

仁心社中から「ご利用・ご協力のお礼とご報告」

スクリーンショット 2017-05-10 11.15.39(写真)仁心社中の寄付で助かった猫たち

仁心社中は当院が中心になり「動物の保護活動を支援すること」を目的として7病院が協力して立ち上げた団体です。仁心社中の通販サイトは7病院の飼い主様限定で利用することができ、売上の5%を寄付する形で運営されてきましたが、2017年3月末日をもって閉鎖することとなりました。今までご利用、ご協力いただき誠にありがとうございました。

この寄付金で協力病院の1つであるしらさぎ動物病院で運営している里親募集型保護猫カフェ「しらさぎカフェ」の2016年6月以降2017年3月までの活動で必要であったフードや治療薬を仁心社中で購入し、寄付をいたしました(ペットフード・治療薬購入金額 169,373円)。この活動で去年の11頭に加え、新たに16頭の猫の命が助かりました。

猫ブームは続いているようですが、まだたくさんの猫が(犬も)捨てられています。捨て猫の大半は生まれたばかりの子猫たちです。捨てる前に少し貰い手を探す努力や、ペットショップで猫を買う前にこのような子たちがいることを思い出してもらえることを願っています。

しらさぎカフェでは引き続き猫の保護活動と啓蒙活動を継続します。

(ご参照)
仁心社中ニュース保護活動のその後(PDF)

仁心社中 協力病院
藤井動物病院
なかまる動物病院
しらさぎ動物病院
あさか台動物病院
駅前通り動物病院
アシュア動物病院
麻の葉動物病院

海外からも評価された45年前の学会発表

総務スタッフです。

先日のブログ「フィラリア症の予防シーズン」で1960年代、1970年代においてフィラリア症についての初代院長の藤井勇が診断や手術方法について学会発表していたことを簡単に触れさせてもらいました。

その頃の様子がわかるものがネットに掲載されていないかと個人的に調べていたところ、1つ見つけることができました。1972年(昭和47年)に開催された第183回日本臨床獣医学会(小動物)においての学会講演要旨「犬糸状虫の後大静脈塞栓症の外科手術法について」の講演資料です。

この資料によれば

・犬糸状虫による後大静脈の狭窄および塞栓を伴う患犬が多くみられ、その予後は極めて不良。

・この診断ならびに外科的治療法について日獣会誌(1968年)第143回ならびに第151回日本臨床獣医学会にて報告

・これまでの報告ではその臨床診断が困難、また外科手術法についても開胸下で行うため、重症な症例では麻酔や手術などの浸襲に対して危険を伴う

・これらの課題をもとに、外科的手術法を根本的に考え直し、従来の開胸手術によらず頸静脈から糸状吊り出し鉗子を挿入して、右心房内および後大静脈に塞栓している犬糸状虫を摘出する方法を考案、実際の臨床例に応用した結果、極めて良好な成績が得られ、同時に本方法が安全で実用性があり、一般の臨床に広く活用し得ることが確認された

とあります。このことにより、従来の全身麻酔を局所麻酔にできたこと。皮膚切開も従来の開胸手術と比較して小範囲で済むようになったことなどが挙げられています。

私が個人的に最も感心したのは、その手術を実現するために頸静脈から後大静脈まで到達させるための鉗子を改良していることです。

常々、現院長の藤井康一が「学会発表も自分だけができる手術では意味がない。自分以外の多くの獣医師でもできることが大切」と言います。その話を45年前のこの発表に置き換えれば、この鉗子の改良で多くの獣医師がこの手術ができるようになったと想像できます。

なお、この鉗子を用いた頸静脈からの摘出法は、海外でも高い評価(※)を得ていたと犬糸状虫症研究の歴史的概観(大石勇,2001)でも書かれています。

(※本文抜粋)『大静脈症候群(caval sybdrome)の治療を目的とした藤井勇(1975)の直鉗子を用いた頸静脈からの虫摘出法でがある。この方法はJackson,R.F.et al(1977)も高く評価している』

現在、フィラリア症は、薬で予防が徹底されていますが、こういった歴史を重ね今日があることを強く心に感じました。

◎当院では、「春の健診キャンペーン」を4月に引き続き実施中です。全身の血液健診とフィラリアの抗原検査をセット価格で行うことができます。さらに、推奨予防期間分のフィラリアやノミ・ダニ駆虫薬をまとめてご購入いただいた方には、特典もあります。キャンペーン期間は5月31日まで。ぜひこの機会にご利用ください。