藤井動物病院

藤井動物病院 公式ブログ - 犬の歯周病・歯石除去

歯科処置 及び 口腔外科(歯周病、歯石、歯肉炎、抜歯、破折歯、口腔内腫瘍など)

動物の歯のお手入れはとても大切です。お手入れ次第で、寿命を15~30%伸ばせると言われています。歯周病にかかるということは、毎日雑菌を口から飲みこみ、顎の骨に感染を起こしている状態です。それがいろいろ悪さをします。ただ歯石を取って、きれいにするだけでは変わりません。完全に安全に、正しい治療をして処置をすることが大切です。

私の親族に数名の人の歯科医がいますが、犬の歯科処置は人よりはるかに大がかりであると話します。それは、犬の歯科処置が人のそれとは悪くなって進んでいる度合いがひどいこと、歯磨きを毎日することが基本的に難しいこと、そして最大の要因は、歯科処置の際に高齢動物や状態の悪い子にも全身麻酔をかける必要があるということです。

当院には手術可能な部屋が3部屋あり、人工呼吸器付きの麻酔器が4台稼働しています。歯科処置専用の手術室の麻酔器とモニターは、最もハイスペックのものを使っています。これは通常人間の大学病院の一般外科に使用されているモデルと同等です。さらに歯科処置をする人、助手、麻酔医、外回りの看護師と最低4名体制で行っています。

歯科用麻酔器

歯科用麻酔器

歯科処置中(1)

歯科処置中(1)

歯科処置中(2)

歯科処置中(2)

なぜ麻酔とモニターに力を入れるかというと、歯科処置をする動物は高年齢が多いこと、骨に直接触ることがある手術なので、麻酔深度(麻酔の深さ)が動物に苦痛を与えることが無いようにするためです。整形外科、開胸手術など痛みを伴う手術や、肝臓、胆のうなどのリスクを伴う手術を毎年何百とこなしてきている当院ならではの麻酔技術を駆使して、もう麻酔は無理といわれた症例に対しても、QOL向上のために歯科処置をすることがあります。20歳を超えた犬も、歯科処置後から「ボール遊びをするようになった」と喜ばれたこともあります。

歯だけをきれいにできても、犬猫が調子を崩しては元も子もありません。当院にも歯科処置後体調を崩したという子がセカンドオピニオンで来院します。いろいろな理由で腎機能が落ちていたり、歯に適切な処置を行っていなかったりすることがあります。

更には、歯はきれいに磨かれているのですが、しっかりと検査をしていないばかりに、歯に対して適切な処置ができていない症例も多くあります。もちろん無麻酔処置は問題外でお勧めできませんが、通常の麻酔下での歯科処置であっても同様です。当院ではCT断層撮影などの画像診断をしっかりと行い、歯科処置をすることも多いです。特にセカンドオピニオンで来院された方には、この検査は本当に悪い歯を把握できるので大変好評です。

マイクロCT及びデンタルレントゲン

マイクロCT及びデンタルレントゲン

犬歯の口鼻瘻管

犬歯の口鼻瘻管

犬歯の歯周病から口鼻瘻管

犬歯の歯周病から口鼻瘻管

また「歯科処置」と言ってはいますが、口腔外科も同様に行います。歯が悪い子は歯肉にしこりができることが多いです。良性の過形成と言われるものから悪性腫瘍まで、しっかりと診断治療をしないと結果として無意味な歯科処置になることもあります。ですから当院では、すべてのことに万全の体制で備えるために、相応の機器を揃えて対処しています。(もちろん腫瘍などの時には顎の骨を切る処置なども行います。)動物の場合は口を容易に開けてくれませんので、手術中でも処置が変わることがあります。セカンドオピニオンで来院した症例では外科手術に移行することも少なくありません。

症例によって多少異なりますが一日の流れを紹介します。

歯科処置の予約日当日に、すべての処置をします。動物の苦痛を取ることと、検査の回数を減らすというメリットがあるためです。

☆予約日は、朝食を抜いた状態で午前中の診療に来院いただきます。

☆お預かり後、最初に血管に留置針という針を設置して、全血検査、血液生化学検査、血液凝固系の検査(抜歯時に血液が止まるかどうかの検査)、胸部レントゲン、腹部超音波検査検査などを行います。

☆留置針を通した後は、朝食を抜いていますので、点滴開始により脱水状態の改善を行います。手術前に脱水を改善していないと、腎不全などの合併症が起こってしまう可能性があるからです。

☆検査結果で異常が出た場合は、飼い主さんと連絡を取り、その先に進むかをリスクなどを説明した上で決定します。特に血液の凝固能力を測る検査は、抜歯などを考えているときには重要です。歯槽膿漏などの時は、血液が止まらなくなることが稀にあります。そういったことも考えて、万が一の時の場合に輸血(全血、成分輸血など)もできる体制を整えています。

☆検査で大きな問題がない場合は、脱水の改善があれば手術に進みます。麻酔前に鎮痛剤、抗生物質等の前投与を行います。

☆最初に入れた留置針から短時間の麻酔薬を注入して導入をし、顎の力がなくなったらすぐに気管に気管チューブを入れ吸入麻酔に切り替え、呼吸をコントロールして麻酔維持を行います。麻酔がしっかりかかり不動化したら、歯周病のひどい子はCT断層撮影をします。これで顎骨の吸収像3D画像でわかりますし、鼻への浸潤は2D直行画像でよくわかります。撮影は1分以内には終了しますので、撮影後すぐに歯科処置に移ります。

☆歯科処置はまず超音波スケーラーと次亜塩素酸水を利用して、歯石の除去と消毒を行いながら実施します。

「犬」超音波スケーリング

「犬」超音波スケーリング

 「猫」超音波によるスケーリング

「猫」超音波によるスケーリング

☆歯石除去が終わると、まず歯周ポケットの深いところは歯肉をカットして消毒し、CT検査で抜歯適用の歯があるときは抜歯をします。破折した歯など根っこの強いものは、抜歯専用の機械を使用して抜歯します。さらに抜歯した場所には薬を注入して解ける糸で縫合します。

「犬」歯石処置前(1)

「犬」歯石処置前(1)

「犬」歯石処置前(2)

「犬」歯石処置前(2)

 「犬」歯石処置後(1)

「犬」歯石処置後(1)

「犬」犬歯石処置後(2)

「犬」犬歯石処置後(2)

「猫」超音波機器による抜歯処置

「猫」超音波機器による抜歯処置

☆残った歯は、コンパウンドという磨き用の研磨剤を数種類使って数回磨きます。

「猫」超音波によるスケーリング

「犬」コンパウンドで磨いている

「犬」コンパウンドで磨いている

「猫」コンパウンドで磨いている

☆最後に喉頭部の異物や水分を丁寧に取り除き、麻酔を覚ましていきます。その際、顎の骨を削るなどの疼痛の強い症例では、麻薬系の鎮痛剤を使用して痛みを取り除きます。

☆麻酔を覚まして、気管に入れていたチューブを抜いたら、後は点滴し、腎臓などの保護をして、夕方の帰りの時間まで健康状態の確認をします。

☆抜歯した場所の出血や鼻に瘻管ができていた場合は、丁寧に処置をしないと取り返しのつかないことになります。なぜなら、動物は人と違って出血部位を手で抑えたり、鼻血を上向いて止めてくれたりしないからです。また短頭種(ブルドッグ、パグなど)では、手術後に鼻からカテーテルを通して、酸素の吸入の補助を設置します。

☆飼主さんが迎えに来る頃には、通常犬猫はほぼ普通の状態と変わりません。お家に帰ってその日はおとなしく過ごし、翌日からは問題がなければ通常通りの生活で大丈夫です。

このように、当院では歯周病、歯槽膿漏、歯肉炎、歯石処置、破折歯、そして口腔内の腫瘍に対しても同様の手順を踏んで、どんなシチュエーションでも対応できるように準備しています。

犬の歯周病(口臭、歯石、歯垢)

犬とともに暮らしていく上でとても大切なものの一つに、歯のケアがあります。犬は歯をきれいに保つことで、寿命が平均2年以上延びるというデータがあります。これは人でも同様ですが、歯周病、歯槽膿漏になって口の中に悪い菌がはびこると、顎の骨を溶かし、血液の中に菌が入り込んで、心臓、腎臓などの臓器にトラブルを起こすことがあります。骨が溶けてしまうまで感染している状態は、他の病気では通常考えられないことです。これは犬にとって、とても痛くて辛い病気なのです。

しかしながら多くの飼い主さんは、犬の口臭は気にしても、歯周病や歯槽膿漏で犬がとても辛い状態であることにはなかなか気づきません。その理由の多くは、犬がよく食べるから、歯が痛いとは気づかなかった、というものです。口を触ったり、歯磨きをすると極度に嫌がる子は、おそらく歯が痛い可能性があります。口の中をしっかり観察してください。口臭はないか?歯の色は白いか?茶色い歯石は付着していないか?歯ぐきは赤くなっていないか?などをしっかりと見てください。異常があれば早めに動物病院に相談して下さい。

近頃は無麻酔で歯垢を取ると謳う施設も増えています。しかし、歯がきれいなうちから毎週やっているというなら別ですが、口臭がして歯石がついてから実施しても、歯周病や歯槽膿漏には何の効果もありません。歯の表面だけをきれいにして、歯周ポケットや歯周病の治療をしないため、どんどん病巣は歯の根っこを蝕んでいきます。きれいに見えても顎の骨は溶けていき、最終的には歯を抜くことになってしまいます。必ず動物病院で治療が必要かどうかを診てもらいましょう。

当院でもたくさんの犬の歯石取り、歯周病の治療、歯槽膿漏の治療をしています。状態の悪い子ほど、治療後に驚くほど元気になることがよくわかります。ボールなどで遊ぶようになり、食欲も処置前以上にあがります。飼い主さんもその違いに気づかれる方が多いです。歯の健康は、犬の生活の質(QOL)の向上と健康管理にとても大切だということがわかります。

歯石処置や歯周病の治療は、歯のデンタルレントゲンもしくはCT検査をして、根っこの状態をしっかりと診ます。その後殺菌効果のある液体を使用してスケーリングを行い、抜歯の必要な歯は抜歯して、歯肉の処置をします。残せる歯は歯周ポケットの治療を行い、最終的に残った歯の研磨を数回繰り返して、表面をきれいにして仕上げます。

(改装のご報告)第二手術室(歯石・胃カメラ・直腸など)

第二手術室(歯石・胃カメラ・直腸など)
総務スタッフです。前々回のブログで病院を改装している話を書きました。その改装の一つである第2手術室(歯石・胃カメラ・直腸など)の写真撮影をしたので、ここで紹介したいと思います。

人間と同様、歯の健康は寿命を延ばします。犬においても、歯をキレイに保って育てると、平均15%寿命が延びると言われています。そういった意味でも、歯石除去、歯周病の治療・手術やその予防はとても重要なことです。

今までも歯石処置の手術室はありましたが、今回、その治療・手術の需要の高まりに応えるべく、スペースを広くし設備も整えました。

※犬の歯科処置について詳しい内容は、以前のブログ「犬の歯科処置について」にも書いているので、ご参考ください。

歯石は細菌の巣窟(そうくつ)とも言われているので注意が必要です。それゆえ、通常の手術室と同室にすることはできません。これまでも当院は、歯石の手術室を別室にしてきましたが、今回はさらに安心して歯石の治療・手術ができるよう改装しました。

これで当院の手術室は

・第一手術室(メインの手術室 細菌がでないように処置)
・第二手術室(歯石・胃カメラ・直腸など)
・第三手術室(CT及び画像診断室・麻酔下での処置室・心肺蘇生室)

になりました。

動物にも飼い主様の快適で癒やしに満ちた生活を守るために、より一層、施設、技術ともに向上させて参りたいと思います。よろしくお願いします。

イチゴが犬の歯肉炎治療に活用されている?

総務スタッフです。昨日(12/2)、何気にテレビを観ていると、林先生が驚く 初耳学で「かわいいペット(犬)の寿命を延ばす大発見。イチゴが犬の歯肉炎治療に活用されている」と話がありました。

テレビの中で「(過去の)日経新聞に何か書いてあった」と話をしていたので、その元記事を私も調べてみました。テレビで話をしていた内容からして、恐らくこの記事がその元記事だろうと推測できます。

遺伝子組み換えイチゴで犬用医薬品 ホクサンや産総研 

記事によれば

・遺伝子組み換えのイチゴから製造した医薬品
・犬向けで、塗ると歯肉炎を軽減する効果がある(という)
・免疫機能を持ったタンパク質インターフェロンをつくる遺伝子を犬から抽出
・それを組み込んだイチゴを育て製品化

など、書かれています。

現在、オーラルケアの動物用医薬品としてイチゴから抽出したインターベリーという薬があるようで、これらの話が元になって昨日のテレビ番組での内容だったのだと思います。

また、インターベリーの説明書を見てみると【効能または効果】で「犬:歯肉炎指数が1以下の歯肉炎の軽減」とあります。この言葉を借りれば、軽度な歯肉炎の軽減になる=テレビで言っていた歯肉炎治療に活用ということが正しい解釈かもしれません。

犬の歯肉炎・歯周病については、みなさんも関心が高いかと思います。当ブログでも何度も取り上げてきています。そして検索から、藤井動物病院のホームページへたどり着く方も多い注目度が高いテーマです。

ご存知の方も多いと思いますが、犬の歯周病の初期症状は、発見が難しく気が付いたときには症状が進んでいることが多く、だからこそ日頃のケアが大切です。

1年前の当ブログでも書きましたが米国の動物病院では、麻酔をかけて歯のケアをする飼い主さんが多くいて、そのほとんどが、きれいな状態を保つための歯の処置で、完全な予防の歯科処置です。

日本でもだいぶ予防歯科は増えていますが、まだまだ歯周炎の治療が多いのも事実です。また、無麻酔での歯科処置など獣医師ではない方の施術も目につきます。歯周病は歯を綺麗にするだけでは治療出来ません。歯周病はしっかりとポケットの治療をして見かけの綺麗さだけでなく、健康維持に繋げていきましょう。

また、処置や磨き方も人とは違いますので、定期的に獣医師の指導を受けてください。

犬の歯科処置については、過去ブログに詳細に書いています。是非、ご参考ください。

ご参考:犬の歯科処置について

犬の歯科処置について

先日、院長が「犬や猫も予防歯科が大切。歯科処置・歯周病対策は専門の獣医師で。」を書きました。

今回は当院の宇佐美獣医師が犬の歯科処置について書きました。犬の歯は人間の歯とは異なるため、専門の獣医師による診断・治療が大切です。飼い主の皆様にもそのご理解いただけるよう、まとめました。

犬の歯科処置について

人と同様に動物においても口腔衛生が重要であると認識されるようになりましたが、日々の診察においては、未だ大半の動物が歯石沈着や歯周病を抱えているのが現状です。Q&A形式でわかりやすく整理してみました。

Q.歯周病は動物にどのような影響がある?

A.動物は少しの痛みでは食欲が落ちることが少ないため、気づきにくいですが、重度な歯周病の場合、私達と同様に痛みを伴います。歯周病菌は肝臓や心臓など全身的な疾患に関与すると言われており、歯周病は動物の寿命にも関連します。歯槽骨まで達するような重度の歯周病の場合には、敗血症に至り、止血機能の異常が起こり命取りになることさえもあります。

Q.健康診断の際に、歯の汚れを指摘されたけれどどうしたら良い?
A.歯石沈着の程度や歯周炎の程度により異なります。

歯肉炎や歯周炎がほとんどなく、歯石沈着が軽度の場合には、ご家庭での口腔内ケアをご指導します。歯肉炎(歯茎の赤み)が出てくる段階の歯石沈着では、歯石除去のためのクリーニングをご提案いたします。歯周炎(歯肉後退や歯の動揺など)が存在する段階では、歯石除去とともに、歯周組織のクリーニングを行います。この際、ダメージの大きい歯に関しては抜歯が適応になることがあります。

適切な処置を行った後は、毎日の歯磨きが最も重要です。その子その子にあったレベルでのケアをご指導いたします。

Q.口腔内処置には全身麻酔が必要なの?
A.全身麻酔をかけるということに対して、心配される方がほとんどだと思います。
最近よく、無麻酔で歯石取りを行ってくれるところがあるというお話を耳にしますが、
1.処置により十分な効果を得るために、
2.安全のためには麻酔が必要です。
以下にご説明いたします。

1.処置により十分な効果を得るために…
口腔内処置は、単に歯石除去を行うことが目的ではありません。
歯周病の治療および予防が目的であるため、歯の表面だけではなく、歯間や歯周ポケットの掃除まで行う必要があります。また、表面だけではなく、歯の裏側も同じように汚れているため、しっかりと口を開けて、内部まで精査する必要があります。無麻酔では、このような十分な処置は不可能です。
そして、歯石除去後は、歯の表面をなめらかにするための研磨作業が必要です。この処置を十分に行わず、歯石を取っただけでは、逆に歯石沈着を起こしやすい凸凹の歯面を作ってしまったことになります。

歯石が取れて見かけが綺麗になっても、十分な処置を行わなければ、歯周病の予防や治療にはならず、症状を悪化させたり、歯石沈着を助長させる原因となってしまうのです。

2.安全面において
歯石を取るための処置は、超音波スケーラーやハンドスケーラーを使って行われますが、超音波スケーラーは歯肉にしみるため痛みを伴います。また、ハンドスケーラーの 先端は鋭く、動物が動いた際に口腔内を容易に傷つけてしまいます。歯石除去中に歯を折ってしまうこともあります。
また、痛みだけでなく、処置の際に感じた恐怖心により口を触らせなくなり、その後のご家庭での口腔内ケアを困難にしてしまうこともあります。

これらは、日本小動物歯科研究会のHPに詳しく記載されております。

Q.麻酔下の歯科処置は具体的にどのようなことをするの?
日帰りで処置を行います。

1.(口腔内精査)
歯石、歯肉炎、歯周病の進行程度および腫瘤などの病変がないか全体的に観察。
【写真】口腔内全体の観察を行います。重度の歯石沈着が認められます。上顎の第4前臼歯(黄色丸)は破折しているのがわかります。
口腔内精査

2.(スケーリング)
超音波スケーラーにて、歯の表側、裏側、歯間を丁寧に磨きます。
【写真】超音波スケーラーにより歯の表面の汚れを落としているところ
スケーリング

3.(抜歯)
動揺している歯や破折している歯など温存が難しい歯があれば、抜歯します。
【写真】破折の認められた歯を歯科用ドリルで分割しているところ
抜歯1
【写真】低侵襲な超音波振骨切削機(PIEZOSURGERY)を用いて歯根膜の剥離をしているところ
抜歯2

4.(ルートプレーニングおよびキュレッタージ)
歯周ポケット内(歯根膜、歯肉縁)を掃除します。

5.(ポリッシング)
歯の表面を研磨し、歯垢を沈着しにくくします。
【写真】2種類の異なる粒子(粗いもの、より滑らかなもの)を用いて丁寧に研磨していきます。
ポリッシング
6.(洗浄)
口腔内、歯周ポケットなど全体的に洗浄します。

7.(記録)
残っている歯、抜歯した歯、歯周ポケットの深さなどを記録します。

Q.歯科処置の後はどうしたらよい?
歯磨きを主としたホームケアが重要です。ご褒美を使用しながら、歯磨きを楽しい習慣にし、毎日続けていくことが大切です。歯ブラシを使用することが好ましいですが、最初は抵抗がある子も多いため、簡単なケアから焦らずに少しずつステップアップすることが大切です。当院ではその子その子のレベルに合った方法をご指導しています。

実際には、動物の場合、口を開けてくれなかったり、嫌がって怒ってしまうなどの理由から正しく十分なケアができるようになるのには根気も必要になります。大人しくケアをさせる子であっても、歯の奥や裏側まで丁寧に磨きあげることはなかなか困難なため、定期的に口腔内チェックを病院で受けていただき、ホームケアと必要な口腔処置を繰り返すことで歯周病にならないようにしてあげましょう。

積極的にホームケアを行っている方でも、経年により歯石沈着が進行してきた場合には、数年に一回麻酔下にて歯石除去を行います。最近では、1年〜2年に一度、定期的にクリーニングをご希望される方も増えてきました。近年では麻酔は安全性が高く、歯石沈着が軽度なうちであれば、麻酔時間も短くすみ、体への負担も最小限です。

<当院の歯科処置設備>
麻酔時間をより短縮し、より安全性が高く、痛み・負担の少ない処置を心がけています。

・診察機器
1.デジタル歯科X線
歯槽骨、歯周組織など通常のレントゲン装置では評価が困難である薄い組織に対して鮮明な画像が得られます。歯1〜2本の限局的な評価に使用します。
【写真】デジタル歯科X線
デジタル歯科X線装置

2.小型CT撮影装置
わずか18秒で頭部のCT画像を撮影できる機械です。歯周病が重度である症例に関しては、歯を1本ずつX線撮影し評価することは時間がかかるため、CT撮影を実施することで大幅に時間短縮が可能です。また、鼻腔内に炎症が波及している場合などでは、歯の評価と同時に鼻腔内、副鼻腔まで評価を行うことができます。CT画像はコンピューター処理にて立体画像構築することにより、飼い主様にわかりやすい説明を心がけております。
【写真】小型CT撮影装置
小型CT撮影装置

【動画】3DCT画像 ※音量をONにすると解説を聞くことができます。

・施術機器
1.歯科ユニットOral Vet と 超音波スケーラー iPiezo engine Varios970
歯科処置は、最も多い処置の一つであるため、当院では2箇所で処置を行うことができるよう、機械は2台設置しております。
1台は、歯科用ドリルまで一体化された総合的なユニットです。
【写真】Oral Vet
oralvet
【写真】iPiezo engine Varios970  iProphy
iPiezo engine Varios970 iProphy

2.超音波振動骨切削機(PIEZOSURGERY)
人の歯科医院においても抜歯処置などに使用される機械です。
超音波振動にて歯肉や神経、血管を痛めることなく、歯槽骨、歯根膜を切削できるため、低侵襲な処置が可能であり、疼痛緩和が可能です。
【写真】(PIEZOSURGERY)
PIEZOSURGERY

3.半導体レーザー
COMPANION THERAPY LASER Lite Cure,LLC CTS-S)
歯周ポケット内の清掃・殺菌を行うことができる装置です。より狭い歯周ポケットの内部も処置が可能であり、炎症組織に作用し、歯茎の治癒を促進し、歯根との再付着を促します。
【写真】本体
① 半導体レーザー (COMPANION THERAPY LASER Lite Cure,LLC CTS-S)
【写真】外科処置用ハンドピース
外科処置用ハンドピース

犬の予防歯科や歯周病の検査・治療は、技術と歯科の設備が充実している動物病院で。まずは獣医師にご相談ください。

ブログ 過去ブログ