Fujii Times(ブログ)

2017年12月10日

12月12日は藤井動物病院の日

総務スタッフです。12月12日は藤井動物病院の日です。私は最初、この日がなぜ、藤井動物病院の日なのか、わかりませんでした。開業は1954年(昭和29)の9月1日ですし、何に由来した記念日なのか、ずっとわからずにいました。

それがある日、1998年に発行された「初心」という当院の記念誌を見ていた時にわかりました。現院長の藤井康一がこの日を藤井動物病院の日と決めていたのです。

この日は創業者であり初代院長の藤井勇に由来します。藤井勇は1930年(昭和5)生まれで、24歳の若さでこの藤井動物病院を開業しました。このブログでも書いていますが、専門書もない時代、臨床と学会発表を重ね、小動物医療の発展に寄与します。とりわけ、当時死の病であったフィラリア症病態の一つ犬糸状虫の後大静脈塞栓症の発見や頸静脈からの虫体の吊り出し方の手術の開発は画期的な発表でした。

その貢献は藤井動物病院内におさまらず、1967年(昭和42)には横浜小動物臨床研究会を創立し初代会長に就任、1976年(昭和51)には横浜市獣医師会会長、翌年からは日本小動物獣医師会副会長となるなど、小動物医療の発展、獣医師の地位の向上に身を捧げてきました。

当時新築の病院にて診察をする藤井勇先生(1988年頃)

 

記念誌にある当院から独立開業した先生方からの言葉には「熱血で仕事には厳しい」「涙もろく人情に厚い」とあり、厳しい中にも優しさや思いやりがあるお人柄だったのだと伺えます。

12月12日は初代院長、藤井勇の命日です。亡くなったのは1997年ですから、今年でちょうど20年目を迎えます。その1周忌に創立者の理念を忘れないようこの日を現院長が記念日としたのでした。(偶然にも12月12日は1212(ワンワンニャンニャン)の日です)

あれから20年。院長の藤井康一をはじめ獣医師、動物看護師がその意志を継いできました。それはただ意志を継いだのではなく、さらに発展させてきたのです。

「初心忘るべからず」。その思いを胸に我々スタッフも身を引き締めて参ります。引き続きよろしくお願いいたします。