藤井動物病院

藤井動物病院 公式ブログ

犬の歯周病(口臭、歯石、歯垢)

犬とともに暮らしていく上でとても大切なものの一つに、歯のケアがあります。犬は歯をきれいに保つことで、寿命が平均2年以上延びるというデータがあります。これは人でも同様ですが、歯周病、歯槽膿漏になって口の中に悪い菌がはびこると、顎の骨を溶かし、血液の中に菌が入り込んで、心臓、腎臓などの臓器にトラブルを起こすことがあります。骨が溶けてしまうまで感染している状態は、他の病気では通常考えられないことです。これは犬にとって、とても痛くて辛い病気なのです。

しかしながら多くの飼い主さんは、犬の口臭は気にしても、歯周病や歯槽膿漏で犬がとても辛い状態であることにはなかなか気づきません。その理由の多くは、犬がよく食べるから、歯が痛いとは気づかなかった、というものです。口を触ったり、歯磨きをすると極度に嫌がる子は、おそらく歯が痛い可能性があります。口の中をしっかり観察してください。口臭はないか?歯の色は白いか?茶色い歯石は付着していないか?歯ぐきは赤くなっていないか?などをしっかりと見てください。異常があれば早めに動物病院に相談して下さい。

近頃は無麻酔で歯垢を取ると謳う施設も増えています。しかし、歯がきれいなうちから毎週やっているというなら別ですが、口臭がして歯石がついてから実施しても、歯周病や歯槽膿漏には何の効果もありません。歯の表面だけをきれいにして、歯周ポケットや歯周病の治療をしないため、どんどん病巣は歯の根っこを蝕んでいきます。きれいに見えても顎の骨は溶けていき、最終的には歯を抜くことになってしまいます。必ず動物病院で治療が必要かどうかを診てもらいましょう。

当院でもたくさんの犬の歯石取り、歯周病の治療、歯槽膿漏の治療をしています。状態の悪い子ほど、治療後に驚くほど元気になることがよくわかります。ボールなどで遊ぶようになり、食欲も処置前以上にあがります。飼い主さんもその違いに気づかれる方が多いです。歯の健康は、犬の生活の質(QOL)の向上と健康管理にとても大切だということがわかります。

歯石処置や歯周病の治療は、歯のデンタルレントゲンもしくはCT検査をして、根っこの状態をしっかりと診ます。その後殺菌効果のある液体を使用してスケーリングを行い、抜歯の必要な歯は抜歯して、歯肉の処置をします。残せる歯は歯周ポケットの治療を行い、最終的に残った歯の研磨を数回繰り返して、表面をきれいにして仕上げます。

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