藤井動物病院

再生医療について

藤井動物病院としての取り組み

再生医療は無限の可能性を秘めていますが、まだ人間の医学でも始まったばかりの医療です。当院はこの革新的な医療に対応する設備そして技術の充実を重要な課題として捉え、積極的な取り組みを行っていきます。この再生医療にいち早く挑戦することで、先天的や後天的に治療をしたにもかかわらず障害を持ってしまった動物達に先手を打てる一つの方法として導入をいたしました。

将来的に、この治療は開花する可能性が大きいと思いますので、将来、様々な病気や障害が治るようになったときにすぐに対応できる様に、今から取り組んでいくことが大切であると考えています。

現在、臨床例で、すでに効果が期待される症例報告が出ているケースには飼い主さんにその可能性についてお話しさせて頂いております。動物のその個体自身の細胞を培養し、もう一度戻すという形ですので、非常に安全性は高く、当院の大切にしている安心安全医療の一つであると考えています。

再生医療とは

再生医療とは、動物の身体の組織や臓器の基となる細胞(幹細胞)を取り出して、体外で培養して増やし、そしてその増えた細胞をまた身体に戻すことによって、病気やケガの治療に応用する医療です。犬、猫のその個体自身から採取した細胞を体外で増殖させ、後に同個体に再移植することで正常な機能を取り戻す治療が基本になります。

再生医療に注目する背景

獣医学の進歩によって動物の病気や健康に対する不安は人医学同様少しずつ解消されつつあり、治療による動物自身の治癒力・回復力により再び健康な状態を取り戻す事ができるようになってきました。しかし、事故や病気によって大きなダメージを受けた組織や臓器は自身の機能を失い機能回復ができなくなり、役割を果たせなくなります。この様な状態では臓器や組織の機能を代替する、治療や補助が必要となっていました。

現在、人医学では主として臓器移植や、人工臓器による代替が行われていますが、これらの研究は動物ではそれほど進んでいません。その理由は臓器移植のドナーになりうる動物が自分の意思で臓器を提供するのではないという倫理的な問題、また人工臓器に関しては高額であることなどが理由で、実際の実施は殆ど行われていません。そういった中で、動物にも負担をかけず、失った機能を取り戻す可能性のある再生医療という分野が注目されています。この療法は、臓器移植や人工臓器に比べて、ハードルが低く実施できるなど、動物にとっては期待される分野です。

従来の医療との違い

従来の医療は、いかに動物の治癒力を高め、そして回復力に期待して、ダメージを最小にして治癒促進できるかでした。その際に、組織、臓器に、一定以上のダメージがあった場合は、その機能を失い、その結果身体は救えたが、臓器、組織の回復ができないために、その後、臓器の機能不全により、障害を抱えて生きてゆく動物やその障害により命を落とす動物が少なくありませんでした。さらにその障害のためにさらなる手術をしいられることもありました。

しかしこの再生医療は、その機能を失った臓器、組織に新に機能回復をうながし、生活可能レベルまで引き上げる可能性を秘めた治療法です。そのためこれまで治らなかった病気が治る可能性が出てきたこと、人工臓器の埋め込みや機能回復のために行っていた外科的な処置が、幹細胞を血管や特定部位に注入することで、治療が完了するために、動物にとって極めて負担が少なくて済むという点で大変期待が持てる治療法でありこれまでとは、まるで違う観点の治療です。